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日本ペイント、アクゾノーベルに対して建築用塗料事業買収提案を確認

企業価値75億ユーロの条件付き提案に対しアクゾノーベルは「過小評価」と表明、過去の共同提案終了を経て新たな動き

  • #ニュース

2026/07/15

 オランダの塗料大手アクゾノーベルは2026年7月13日、日本ペイントホールディングス(以下、日本ペイント)から、同社の装飾塗料事業の買収の可能性に関する複数の条件付きかつ拘束力のない提案を受け取ったことを確認したと発表した。提案における企業価値は、現金および負債を含まないベースで75億ユーロとされている。

 同日、日本ペイント側も現地時間7月12日のブルームバーグによる報道を受け、アクゾノーベルの建築用塗料事業について総額75億ユーロでの買収を提案していることは事実であると公表した。ただし、当該買収に関して現時点で具体的に決定した事項はないとしている。

 アクゾノーベルは、今回の提案が同社の装飾塗料事業を過小評価していると指摘。また、この提案はアクゾノーベルと米アクサルタ・コーティング・システムズ(以下、アクサルタ)の合併契約で定義されている「代替提案」に該当し、アクゾノーベルのいかなる関与も制限するものであるとしている。同社の経営委員会及び監査役会は、2025年11月18日付の共同プレスリリースに記載されている戦略的根拠を考慮し、アクサルタとの対等合併を全会一致で推奨し続ける方針だ。


過去の共同提案終了と今回の単独打診の経緯

 今回の打診に先立ち、アクゾノーベルは2026年5月27日、日本ペイントおよび米シャーウィン・ウィリアムズのコンソーシアム(共同連合)から提案されていた全株式取得による買収案を拒否したと発表していた。この際の提案は、1株当たり73ユーロの全額現金によるもので、日本ペイントが装飾・工業用(Deco)事業を取得し、シャーウィン・ウィリアムズが自動車補修用や船舶用などのCoatings事業を取得する事業分割を前提としていた。

 しかし、アクゾノーベル側は提案価格が自社の価値やアクサルタとの合併見通しを反映していないこと、各国の規制承認や事業分割の複雑さから取引の確実性が不充分であることなどを理由に拒否した。これを受けてコンソーシアム側は対応の検討を進めていたが、2026年6月9日に共同買収提案の検討を終了していた。今回の75億ユーロの提案は、この共同提案の終了を経て、日本ペイントが単独でアクゾノーベルの装飾塗料(建築用塗料)事業の買収を改めて打診した形となる。


今後の対応と取引に関する情報

 日本ペイントは、本買収に関して今後開示すべき事実が決定した場合は速やかに公表する方針を示している。

 一方のアクゾノーベルは、アクサルタとの提案された取引に関連して、2026年5月27日に米国証券取引委員会(SEC)に登録届出書を提出し、6月18日に修正、6月23日に有効と宣言されたことを公表した。また、アクサルタは6月24日に確定委任状説明書を提出し、株主への郵送を開始している。アクゾノーベルは今後も必要に応じて発表を行うとしている。