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イサム塗料、2026年3月期連結決算は大幅な増益を記録 価格改定と高機能製品の販路拡大が寄与

売上高は前年同期比3.0%増の84億3百万円、営業利益は45.9%増と収益性が向上

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2026/05/18

 イサム塗料は2026年5月11日、2026年3月期の連結決算を発表した。当連結会計年度の経営成績は、売上高が84億3百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益が9億15百万円(同45.9%増)、経常利益が10億77百万円(同40.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が7億55百万円(同37.6%増)となり、増収大幅増益を達成した。

 当期の国内経済は、企業収益の改善や個人消費、設備投資の持ち直しにより、緩やかに回復した。一方で、世界景気は一部に弱さがみられるほか、中東情勢による原油の供給不安や欧米の高金利、物価上昇による消費マインドの下振れリスクなど、依然として予断を許さない状況が続いている。

 このような状況下、同社グループは自動車補修用市場でのシェア拡大を目指し、顧客ニーズに沿った環境対応型塗料や高機能性塗料の販路拡大に注力した。また、大型車両や工業用分野などの新規市場開拓、建築用塗料の受注拡大を推進。原材料価格や人件費などの上昇分を価格改定によって吸収したほか、期末にかけて発生したシンナー類をはじめとする一部製品の買い込み需要に適切に対応したことが増収効果をもたらした。


セグメント別動向:主力の塗料事業が牽引

 塗料事業の売上高は83億円(前年同期比3.0%増)、営業利益は8億69百万円(同49.1%増)であった。自動車補修用塗料分野では、1液ベースコート「ハイアートNext」やハイソリッドクリヤー「アクセルクリヤー」シリーズで市場占有率を維持。2液型塗料「ベッドライナービースト」での新規ユーザー獲得に加え、水性1液ベースコート塗料「アクアスDRY」や作業効率を改善した「CRONOS HD」の普及促進に努めた。

 大型車両分野では、木部保護塗料「ウッドプロテクト」や環境対応型の2液ウレタン樹脂塗料「ハイアートCBエコ」が堅調に推移した。また、測色機「彩選短スマート」の販売を通じてユーザーの作業効率改善にも貢献している。

 建築用塗料分野では、主力製品のほか、内装用光触媒塗料「エアフレッシュ」や滑り止め塗料「スキッドガードシリーズ」の販売を促進した。工業用塗料分野では、環境重視志向を背景に「ハイアートCBエコ」や水性1液型アクリル樹脂塗料「アクアシャインGA」の個別営業活動を展開。エアゾール分野においても、補修用スプレーやDIY向けの「エアーウレタン」などが堅調な売上を維持した。


今後の見通し

 今後の見通しについて、同社は2026年3月からの買い込み需要の反動や、中東・ウクライナ情勢の長期化、エネルギー価格の動向、物流・運送業界における「2024年問題」の顕在化など、先行きは極めて不透明であるとしている。

 同社グループは引き続き原材料価格や物流コスト、人件費の上昇に対処するため、生産・業務の効率化に注力する方針だ。販売シェアと数量の維持に努めるとともに、不要不急のコストを抑制し、収益の確保につなげていくとしている。