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コスモエネルギーと群馬大学、SS跡地を活用したエッジデータセンターの実証を開始

エネルギー拠点をデータ拠点へ活用、「データの地産地消」で地域のデジタル化を推進

  • #トピックス

2026/11/05

 コスモエネルギーホールディングス(代表取締役社長:山田茂)と国立大学法人群馬大学は2026年10月30日、地域分散型データインフラの事業化に向け、エッジデータセンター(以下「エッジDC」)の実証(PoC:Proof of Concept)を群馬県内にあるコスモエネルギーグループのサービスステーション(SS)跡地にて開始することを発表した。

 エッジDCは、データが生まれる現場の近くでデータを処理する小規模なデータセンターであり、都市部の大型ビル型データセンターと比べて地域の電力への負荷が小さい省電力型のデータセンター。エネルギー企業の保有拠点を活用したエッジDCの実証は、国内で初めての取り組みとなる。

 コスモエネルギーグループは、本実証で得られた知見をもとに、製造、物流、医療、インフラ点検など幅広い分野での活用を検討し、エッジDCの事業化を目指す方針。将来的には、群馬県内での取り組みをモデルに、SS跡地や運用中のSS、その他既存事業の遊休地などグループの拠点等へ展開していく考えを示している。地域で生まれたデータを地域で処理する「データの地産地消」を通じて、地域企業の生産性向上や医療・行政サービスの高度化など地域のデジタル化を支える構想だ。


実証の背景と概要

 AIの普及に伴い、工場や医療・物流拠点など地域産業の現場では、映像やセンサー情報など大量のデータを活用したAIへの対応が喫緊の課題となっている。コスモエネルギーグループは、こうした現場で生まれるデータを石油に次ぐ新たな戦略資源と捉えている。

 一方、これらのデータを都市部の大規模データセンターやクラウドで処理する場合、主に以下の課題が存在する。

  • 通信コスト:大量のデータを転送することに伴い、通信量・転送費用が増大する
  • 通信遅延:遠隔地との通信に時間を要し、リアルタイム処理が難しくなる
  • 機密性:医療データや製造ノウハウなど、外部での保存・処理が難しい

 このため、データが生成される場所の近くでデータ処理を行う「エッジコンピューティング」の重要性が高まっている。

 今回の実証では、群馬県内のコスモエネルギーグループの2拠点にエッジDCを設置し、閉域網(インターネットから切り離された専用の通信網)で接続する。群馬大学のフィジカルAIや医療データ処理などの研究に活用し、エッジDCの有効性や事業化に向けた課題を検証する予定だ。


■実証の概要

  • 実証場所:群馬県内2拠点
  • 設備:エッジDC(GPUサーバー、電源、冷却設備などを搭載)
  • 連携先:群馬大学
  • 実証期間:2026年11月〜2027年9月(予定)

■各者の役割

  • コスモエネルギーグループ:エッジDCの設置・運用、閉域網の構築、企業との調整
  • 群馬大学:研究でのエッジDCの利用と有効性の評価

群馬大学では医療データやフィジカルAIの研究が進められており、機密性の高いデータを学外に出さずに処理できる環境が求められている。また、群馬県は製造業が集積しており、実証で得た知見を地域企業での活用につなげやすい環境にあるとされる。