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ENEOSホールディングス、シェブロンの東南アジア・豪州における燃料油・潤滑油販売事業を取得へ
株式譲渡契約を締結、取得対価総額は約3,360億円で2027年中の完了を予定
2026/06/08
ENEOSホールディングス(以下、ENEOS HD)は2026年5月14日、Chevron(以下、シェブロン)のグループ各社から、シンガポール、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、ベトナムおよびインドネシアにおいて燃料油および潤滑油販売事業を行う法人の持分100%を取得するための株式譲渡契約を締結したことを発表した。
本取引は、ENEOS HDがシンガポールにおいて設立した特別目的会社を介して、Chevron Singapore Pte. Ltd.(同社が保有するSingapore Refining Companyの持分50%およびChevron Lubricants Vietnam Ltd.に対する株式を含む)、Chevron Malaysia Limited、Chevron Philippines Inc.、Chevron Australia Downstream Holdings Pty Ltd、およびPT Chevron Oil Products Indonesia各社の株式100%を取得するものである。取得対価総額は21.7億米ドル(約3,360億円)。両社は、必要とされる関係当局の承認を含むクロージング条件の充足を前提として、2027年中に本取引の株式取得を完了させる予定だ。
両社代表者のコメント
ENEOS HDの代表取締役社長執行役員である宮田知秀氏は、シェブロンが長年にわたり築き上げてきたCaltexブランドは重要な経営資産であり、その価値を今後も守り、さらに高めていく考えを示した。また、同投資は、日本と東南アジア・オセアニアをつなぐ事業基盤を強化し、各地域の事業基盤を結集することで、同社グループの成長を次のステージへ引き上げる一歩であるとした。今後は、各市場で培われた知見、ネットワーク、事業基盤を最大限に活用しながら、燃料油事業およびトレーディング機能の高度化を推し進め、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を着実に実現する方針だ。
シェブロンのダウンストリーム/ミッドストリーム/ケミカル部門担当責任者であるアンディ・ウォルツ氏は、本合意について、シェブロンがグローバルな事業ポートフォリオを責任をもって遂行していく姿勢を示すものであるとしている。またシェブロンはCaltexブランドのもと、従業員がアジア太平洋地域で約90年にわたり、顧客へのサービス提供と地域社会への貢献を通じて築いてきた実績を誇りに思っていることを改めて強調。同社のチームが、長年にわたり良好な関係を構築してきた重要なパートナーであるENEOSに加わる準備を進めるにあたり、円滑な移行を支援するとともに、今後もアジア太平洋地域においてCaltexブランドが成功を収め続けることを確信しているとした。
ENEOSグループの概要と戦略的意義
ENEOSグループは、石油製品をはじめとする製品の精製、製造、販売を世界各地で展開している日本の大手エネルギー企業である。1888年の創業以来、上流の探鉱・生産から下流の製油・販売へと石油事業を拡大してきた。今後もエネルギービジネスの多角化を推進するとともに、社会的責任の履行に努める方針だ。
<ENEOS グループ組織図>
ENEOSホールディングス | ||||
|---|---|---|---|---|
ENEOS | ENEOS Xplora | ENEOS マテリアル | ENEOS Power | ENEOS リニューアブル・エナジー |
本件取引は、ENEOSグループの第4次中期経営計画の柱の一つとして掲げた「ポートフォリオ再編」を実施するために、グローバルな視座で慎重に検討してきたものである。同社は早期収益化が見込める事業を強化するため、特に海外燃料油事業に重点を置き、対象を絞ったM&Aを通じてポートフォリオ再編を進めてきた。
日本における石油需要は引き続き減少傾向にある一方で、東南アジアでは需要の拡大が見込まれる。これらの市場において、コスト競争力に優れた輸出型製油所と下流の燃料油および潤滑油事業を取得することで、同社は東南アジア地域における成長機会を取り込み、かつ日本にとって重要な輸出市場であるオーストラリアでのトレーディング機会を強化することを目指している。ENEOSグループは今回の取引で取得する海外アセットと日本における事業基盤を活用することで、サプライチェーンの最適化を図り、アジア太平洋地域における中長期的な安定供給に貢献する方針である。
100年以上にわたり石油業界で培ってきた経験を活かし、経験豊富な各地域のシェブロンチームと緊密に連携することで、ENEOSの燃料油事業を強化するとともに、Caltexブランドの信頼を守り、発展に努め、グループ全体のシナジー創出を追求するとしている。ENEOS HDは、本取引の承認手続きや統合期間中は、関係当局、顧客、従業員、株主と透明性のある対話を行い、適時のクロージングと本取引の長期的価値の確保に努める方針だ。
本件取引の詳細
本取引の具体的な内容は以下の通りである。
取得対象 | ・Chevronが保有する東南アジア・豪州法人の株式100% |
|---|---|
売主 | ・Chevron Corporationの間接子会社 Chevron Global Energy Inc. / Chevron Holdings Inc. / CT Nominee Holdings (I) LLC / Chevron South Asia Holdings Pte Ltd. |
買主 | ・ENEOSホールディングス (特別目的会社(SPV)を通じて取得) |
取得価額¹ | ・2,170MUSD[3,360億円]最終的な取得価格は、有利子負債純残高を控除し、契約で定められた価格調整を適用して決定される予定である。 |
同社収益性¹ | ・営業利益:250MUSD[390億円](2030年度計画) ・EBITDA:380MUSD[590億円](同上) |
スケジュール | ・2027年クロージング予定 |
1)日本円は1USD=155円を前提として概算で換算
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