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【車業界版・今日は何の日】9月3日は「グミの日」!現場で使える顧客トークネタ

追突事故が暴く「シームシーラー」の亀裂と、トランク雨漏りの防錆メカニズム

  • #トピックス

2026/09/03

■ 9月3日は「グミの日」
 9月3日は「グ(9)ミ(3)」の語呂合わせから、世界中で親しまれているお菓子であるグミの魅力をPRするために制定された記念日である。
 自動車の車体構造において、このグミのような弾力性を持ったペースト状の化学物質は、車両の気密性と耐久性を担保する極めて重要な役割を担っている。それが、鉄板の接合部に塗布される「シームシーラー(ボデーシーラー)」だ。


■ 鉄板の接合部に潜む「隙間」とシーラーの役割
 自動車のボデーは、数千枚のプレスされた鋼板をスポット溶接で張り合わせることで立体的な形を成している。しかし、鉄板同士を点で溶接しただけでは、パネルとパネルの間にわずかな「隙間」が生じる。ここから雨水や洗車時の水、さらには走行中の排気ガスが車内に侵入するのを防ぐために、溶接の合わせ目(シーム)に沿ってウレタン系や変成シリコン系のシーリング材を充填する。新車のトランクを開けてスペアタイヤの収納スペースを見ると、ハケで塗られたようなゴム状の筋が確認できるが、これがシームシーラーだ。


■ 追突事故によるパネルの歪みとシーラーの破断
 後方からの追突事故に遭った際、外装のリヤバンパーを直しただけで修理を終えてしまうと、数ヶ月後に「トランクの底に水が溜まり、カビや強烈なサビが発生する」というトラブルに見舞われる。 これは、追突の衝撃で内部のトランクフロアやバックパネルが歪んだ際、鉄板の動きに耐えきれなくなった硬化した古いシームシーラーに微細な亀裂が入るるからだ。雨水は、バンパーの隙間やテールランプの裏側を伝い、この毛細血管のようなシーラーの亀裂から容赦なくトランク内部へと侵入する。


■ 鈑金職人による「ハケ目」の再現と防錆処置
  鈑金塗装工場でリヤ周りの事故修理を行う際、歪んだパネルを引き出し、必要に応じて溶接し直した後には、この「シーリングの再施工」がセットとなる。古いシーラーをスクレーパーやワイヤーブラシで完全に剥がし落とし、防錆プライマーを塗布した上で、専用のコーキングガンを用いて新しいシーラーを均一に打ち直す。
  ここで腕が問われるのが「新車時の質感(テクスチャー)の再現」だ。メーカーや車種によって、シーラーの塗られ方は「ハケ塗り」「スプレー吹き」「リボン状」など様々である。職人は専用の硬めのナイロン刷毛などを用いて、新車の製造ラインのロボットが塗ったような「ハケ目」を意図的に再現しながら塗り広げる。美観だけでなく、将来の雨漏りと致命的な腐食を防ぐ、車体整備の影の要となる工程である。