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出光興産、油化ケミカルリサイクル設備2号機の基本設計を開始

使用済みプラスチックの再資源化を加速、千葉・愛知を立地候補に詳細検討へ

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2026/07/13

 出光興産(本社:東京都千代田区、酒井則明社長)は、子会社のケミカルリサイクル・ジャパン(本社:東京都中央区、岡村仁彦社長、CRJ)と連携し、使用済みプラスチックを原料とする油化ケミカルリサイクル(*1)設備の2号機建設に向けた基本設計を開始することを決定した。立地候補は、出光興産の千葉事業所(千葉県市原市)及び愛知事業所(愛知県知多市)の隣接エリアである。同社は、循環型経済及び資源安全保障の実現に向けて、油化ケミカルリサイクル事業の拡大を目指す方針だ。


(*1)油化ケミカルリサイクル:使用済みプラスチックを油化して生産したCR油を原料に「ケミカルリサイクル化学品」などを製造する再資源化の手法。

1号機の知見を活かし詳細検討、投資時期は制度動向など踏まえ判断

 今回の基本設計では、油化ケミカルリサイクル設備の1号機(千葉県市原市)で得られた知見を活用し、2号機の投資決定に向けた設備仕様、プロセスなどの詳細検討を進めていく。投資決定の時期は、再生プラスチックの使用義務化に関する制度動向や再生プラスチックの需要見通しなどを踏まえて、判断をする予定である。

 同事業では、家庭や企業などから排出される使用済みプラスチックを原料とし、同社独自の油化ケミカルリサイクル技術により、軽質原油に相当するCR油(ケミカルリサイクル油。使用済みプラスチックを油化して生産した軽質原油相当の油)を生産する。生産されたCR油は、同社グループの製油所・事業所における石油精製装置および石油化学装置を経て、マスバランス方式(*2)を適用した「ケミカルリサイクル化学品」などに再資源化する。


(*2)マスバランス方式:原材料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:使用済みプラスチック由来の原料)がそうでない原料(例:石油由来の原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法。

国内外で高まるケミカルリサイクルへのニーズ

 近年、欧州ではプラスチック包装の再生プラスチック含有割合などを定める包装・包装廃棄物規則(Packaging and Packaging Waste Regulation:PPWR)が成立し、循環型経済の実現に向けた取り組みが加速している。日本でも改正資源有効利用促進法が成立するなど、企業による再生プラスチック使用目標の設定に向けた動きが広がっている。

 こうした動きを背景に、従来は焼却や埋め立てられることの多かった使用済みプラスチックを、循環利用が可能な資源として有効活用し、石油由来と同等の品質を有する再生プラスチックの製造を可能にするケミカルリサイクルへのニーズが高まっている。

中期経営計画のサーキュラービジネス展開の一環

 同社は2026年5月に公表した中期経営計画(対象年度:2026-2030年度)において、「循環型経済の拡大を見据えたサーキュラービジネス展開」を成長分野の一つとして位置付けており、同事業はその一環として推進するものだ。

 同社はCRJと共に、同事業を通じて使用済みプラスチックの資源循環を推進し、循環型経済と資源安全保障の実現を目指す方針である。