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タイツ社長による、5年後・10年後も勝ち続けるための 売り場改善論

  • #インタビュー

2026/09/30

タイツ社長による、5年後・10年後も勝ち続けるための売り場改善論


自動車業界、特に整備・鈑金塗装業界は、EV化の進展や先進安全技術の普及、さらには人口減少といった構造的な変化の只中にある。こうした環境下で、旧来の経営から脱却できずにいる事業者が多いのも事実だ。
独自の視点と手法で自動車販売店や整備・鈑金塗装工場の“売り場改善”を支援するイプラの代表取締役、「タイツ社長」こと小田泰平氏に、業界が抱える課題と、その解決策について話を聞いた。

̶貴社の事業内容と、その軸となる考え方を教えてほしい

 我々の事業の軸は、単に商材を売ることではなく、クライアントの「売り場改善・支援」にある。特に自動車業界では、「緩やかに減少し続ける売り上げ」という現実から目を背けているケースが見受けられる。

 我々の目的は、ツールを売ることではなく、売り上げ向上に寄与することだ。したがって、売り場改善のノウハウだけを吸収して、製品は他社の安いものを使ってもらっても構わないとさえ伝えている。本当に目指しているのは、我々の支援を通じて業界全体が活性化し、日本の基幹産業である自動車産業を元気にすることに他ならない。


̶整備・鈑金塗装業界の現状と課題をどうとらえているか

多くの整備工場や鈑金塗装工場は、自社の立ち位置を客観的に認識できていないという課題がある。たとえば、全国規模で莫大な広告費を投下している大企業が「のぼり」を立てていないからといって、地域で営む中小企業がそれを模倣しても意味がない。大企業は看板だけで集客できるが、中小企業はのぼりのような古典的なツールで「何を売っている店なのか」を道行く人に伝えなければ、存在すら認識されない。
 この「強者の戦略を一般の工場が真似してはいけない」という原則は、あらゆる場面で当てはまる。自社の経営規模や商圏エリア、顧客層を正しく分析し、それに適した戦略を地道に、かつ徹底して実行することが不可欠である。


タイツ社長


̶具体的なサービスは

 我々が提供するサービスの1つに、集客支援システム「エアプラ」がある。その中でも特に有効なのが、NFCタグを活用した「エアプラタッチ」による顧客接点の創出だ。これを使用すれば、顧客に「ここにスマホをかざしてください」と促すだけで、LINEの友達登録や連絡先の交換が完了する。カメラを起動してQRコードを読み取る手間が不要なため、特にスマートフォンの操作に不慣れな高齢者層の顧客リスト獲得に絶大な効果を発揮している。
 いつの時代も、顧客名簿、すなわち江戸時代の「大福帳」は最も重要な商売道具だ。このリストを1件でも多く増やす努力を怠るべきではない。
 また、「ほめタッチ」というサービスも好評だ。これはNFCタグから簡単なアンケートに誘導し、その回答内容に基づいてAIがGoogle口コミの文章を自動生成するものだ。顧客は文章を考える手間なく、コピー&ペーストするだけで質の高い口コミを投稿できる。これにより、これまで依頼しにくかった口コミ投稿のハードルを劇的に下げ、企業の信用力向上に貢献している。



̶最後に業界の経営者へメッセージを

 この代で事業を閉じるのであれば、今のままで良い。しかし、5年後、10年後も事業を継続し、次世代にバトンを渡したいのであれば、今すぐ売り場を改善しなければ未来はない。
 我々がしているのは「お願い」ビジネスではない。ともにやる気を見せ、業界を本気で変えようという志を持つ人たちと一緒に歩んでいきたい。企業の未来を見据えるならば、商品力や見せ方を磨き、顧客からの信用を得ることは必須だ。そのために、地道に顧客リストを増やして関係性を構築していくことが、これからの時代を生き抜く唯一の道だと確信している。