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シネマエンドレス「ブリング・ハー・バック」
決して、願ってはいけない——禁断の“儀式体験”ホラー
2026/07/09
決して、願ってはいけない——禁断の“儀式体験”ホラー
父親を亡くしたアンディと目の不自由なパイパー兄妹は、とても親切な里親ローラの元で暮らし始めることになる。
そして、この家には言葉を話さない男の子オリバーが一緒に住んでいた。新しい生活が始まるが、アンディは自分には興味をまったく示さずに、パイパーにだけ異様な愛情表現をすることを疑問に思いながら、オリバーの不気味な存在感に不安を募らせていく。
ある日、ローラとパイパーの留守中に、オリバーが大怪我を負う事件が起こると次々に不穏な出来事が起こり始める。
家の周りに点在する謎の円のモチーフ、そしてオリバーの存在。それらがすべてつながった時、隠されていたローラの<恐るべき願い>が明かされる。
ホラーの帝王スティーヴン・キングも「思慮深く、質感豊かで、とてつもなく怖い」と絶賛。
恐ろしい儀式体験ホラーでありながら、誰もが向き合うことになる<死>をテーマにした痛々しいまでの人間模様を描いた注目作。
©2025 RACKAWAY PTY LTD All Rights Reserved
サブカルおじさんの推しどころ
A24作品。本誌2024年1月号で紹介したA24ホラー最大のヒット(当時)となった海外版こっくりさん「トーク・トゥ・ミー」のダニー&マイケル・フェリポウ監督の長編2作目。
今作では儀式体験ホラーという新たな世界を作り上げた。監督が「ホラー映画の最高のツール」と話すようにボディ・ホラーもあり、グロテスクさは前作よりアップした。
しかし、ホラーではあるものの、守りたい人会いたい人へのやさしさや愛情をひしひしと感じさせ、怖いよりも死と向き合うことの切なさが心に残る作品。
アカデミー作品賞「シェイプ・オブ・ウォーター」で発話障害の女性を演じたサリー・ホーキンスが本作ではやさしくもどこか不気味な里親ローラを怪演。怖いんだ、これが。さらに、将来イケメン間違いなしの一言もしゃべらないオリバー君の不穏な雰囲気……。
目が弱く光と影しか見えない妹とそれを支える兄に、徐々に迫る違和感がやがて恐怖に変わる描写がお見事。
今月紹介した2作ともホラーだが、こちらはがっちり怖しんみり作品。
ラストシーンはしばらく心に残りそうなほど、印象的なものだった。
©2025 RACKAWAY PTY LTD All Rights Reserved
「ブリング・ハー・バック」
監督:ダニー&マイケル・フィリッポウ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
7/10(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国順次公開
©2025 RACKAWAY PTY LTD All Rights Reserved
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