JOURNAL 

ギリシャ老舗自補修塗料メーカーHB BODY 日本進出へ

長期パートナーシップ構築に向け展望描く

  • #インタビュー

2026/07/15

 ギリシャ老舗自補修塗料メーカー・HB BODYが今年2月に開催された国際オートアフターマーケットEXPO2026に初出展し、日本進出の意向を明らかにした。

 

 1982年にギリシャのテッサロニキで創業し、家族経営企業から自動車補修塗装分野の国際的メーカーへと成長した。現在はブルガリア、イギリス、スペインに子会社を持つ。2022年にはHB BODYグループを創立。船舶用・工業用塗料やアスファルト製品へも事業を拡大、世界75 ヵ国以上に展開する。同社コマーシャルディレクターのクリストス・S・デメルジス氏に日本進出の展望を聞いた。


HB BODY コマーシャルディレクター クリストス・S・ デメルジス 氏 Chiristos S.Demertzis

―日本市場へ参入を決めた動機と世界市場との違いは

 当社の国際展開戦略において、日本への正式参入は重要な一歩だ。日本市場で求められる高い品質基準と効率性を満たし、ユーザーに新たな価値をもたらすことができると確信している。

 日本の自補修業界では、細部へのこだわり、一貫性、長期的な信頼性が特に重視されており、品質を損なうことなく効率を向上させる技術への関心も高い。継続的な改善を基盤とした企業文化が根付いており、当社の理念と完全に一致する。


―塗料の生産体制について

 当社は主に自動車補修塗装分野で事業を展開しており、自補修向け塗料が生産量の約85 ~ 90%を占める。工業用・一般用や船舶用塗料がそれぞれ約5%ずつ。塗料業界の様々な分野向けに、新技術の開発にも継続的に投資している。


 そして製品開発からパッケージング、印刷まで行う垂直統合生産体制が他社との差別化要因で戦略的な強みだ。これにより、高い品質と一貫性を維持しながら、各市場のニーズへの対応スピードを向上させる。日本市場においても安定した供給、確実な納品、一貫した品質を備えた競争力のあるソリューション実現する。

―IAAE2026出展の手応えと日本事業者との協業は

 この展示会への参加は、日本市場をより深く理解し、長期的なパートナーシップ構築に向けた第一歩を踏み出すための重要な機会だった。来場者からは当社製品の仕上がりの品質の高さ、塗装の容易さや、自然乾燥製品、デジタル調色などに特に強い関心が寄せられ、多くの好意的な反応を得られた。

 私たちはすでに日本の企業や専門家と連絡を取りながら、協力の機会を模索している。世界の新規市場における成長戦略として、現地パートナーとの連携と各国のニーズ理解を重視しているためだ。継続的な対話を通じて市場の要望を把握し、商業的な側面だけでなく、共通の理念に基づいた長期的なパートナーシップの可能性を探す。そして今後1 ~ 2年以内に主要分野での協働を実現させる。

―主力ラインのColor Solutions(カラーソリューションズ)について

 カラーソリューションズはマツダのソウルレッドのような複雑なメーカーカラーを含め、業界の最新ニーズに対応する。15万種類以上の調色レシピ、最新の調色システム、デジタルツールを駆使し、高い色再現精度と安定した仕上がりを実現。同時にソフトウェアをはじめデジタルカラー測定システムにも投資しており、プロセスのスピードと信頼性を向上させた。

 当社の最新のカラーマネジメント・調色ソフトウェア「Mix Master(ミックス マスター)」は分光光度計と連動し高精度な調色提案や補正を行う。システムをサポートする広範なデータベースを通じて、色調の迅速な検索と識別、各配合の作成と調整、リアルタイム補正、重量比での混合機能、コスト追跡などが可能だ。多言語に対応しているため、各専門家の作業スピードとワークフロー全体が向上する。

―日本の高温多湿な塗装環境や安全基準への対応は

 当社の製品はアメリカ、ニュージーランド、スカンジナビア、南アフリカなど、世界各地の市場で培ってきた経験に基づき、様々な気候条件に対応した信頼性の高いソリューションを提供できる。最新の研究開発ラボで厳格な品質管理手順の下に開発・試験しており日本の気候に問題なく対応可能だ。国際的な安全及び環境基準、そして欧州連合のVOC規制の両方を遵守している。日本の特化則についても、同地のパートナーや技術アドバイザーと協力し、適切な対応を確保する方針だ。

 さらにエネルギー消費量、排出量、そしてユーザーの化学物質への曝露を削減する新世代製品に投資し、効率的で環境にやさしい修理プロセスを目指している。水性システム、自然乾燥製品、低温での短時間乾燥ソリューション、そしてUV硬化技術といった、持続可能性が高く安全で環境に配慮した製品開発への投資も継続していく。

日本国内における技術トレーニングや、サポート体制をどう構築するか

 日本を含むすべての新規市場において、トレーニングと技術サポートの充実は当社の企業理念の中核である。製品の機能を最大限に引き出し、常に高品質な結果を出すには、適切な知識と応用力が欠かせない。そのため、各地のパートナーや販売代理店と連携し、トレーニングセンターの設置も視野に入れた技術プログラムを設計している。

 サポートは、訓練された技術アドバイザーのグローバルネットワークを通じて提供する。一般的なトラブルには現地のパートナーが対応するが、より専門的な要望は国際技術サポートチームが直接バックアップする。日本市場においても、同地のパートナーとの強固な連携のもと、迅速かつ確実なサービスを届けるサポート体制の確立を目指す。

―今後、日本の事業者と協力体制を築くに当たり最も重視している点は

 当社にとって最も重要な要素は共通の理念、信頼、そして長期的なビジョンに基づいた協働関係を築くことだ。私たちにとって、販売店は単なる顧客ではなく、不可欠なパートナーだ。今後の5年間で、HB BODYは組織的な販売網、技術サポート、そしてトレーニングを通じて、日本の鈑金塗装業界のプロフェッショナルたちにとって、信頼できる提携先となることが目標だ。

―日本の事業者へメッセージを

 環境規制、技術革新、市場の変化などにより、業界関係者の皆さまは新たな課題に直面している。当社は、品質、革新性、そして技術サポートこそが業界の未来に向けた確かなソリューションを提供できると確信している。日本市場のプロフェッショナルの人々の成長と成功を心より祈るとともに、強固で長期的なパートナーシップを築けることを願う。

協業の提案・問い合わせ窓口

代理店展開に関する質問、協業の提案は以下より受け付けている

メールアドレス hbbody@hbbody.com (日本語でのメール可)

同社Webサイト(現在日本語未対応)