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【車業界版・今日は何の日】10月11日は「ウインクの日」!現場で使える顧客トークネタ

シーケンシャルウインカーの保安基準と、LEDユニット交換のジレンマ

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2026/10/11

【車業界版・今日は何の日】10月11日は「ウインクの日」!現場で使える顧客トークネタ


10月11日は「ウインクの日」

「10」と「11」を時計回りに横に倒すと、ウインクをしている目に見えることから10月11日は「ウインクの日」である。

自動車のウインクといえば、方向指示器(ウインカー)だ。近年、愛車をよりスタイリッシュに見せようと「流れるウインカー」を自作したり、LED化のカスタマイズに挑戦したりするカーオーナーは多い。しかし最新の灯火類は非常に複雑化しており、安易なDIYは車検不適合や思わぬ高額出費を招く原因となっている。



DIYはほぼ不可能!「シーケンシャルウインカー」の厳格な国際基準

アウディやレクサスなどの高級車を皮切りに普及した、光が内側から外側へ流れる「シーケンシャルウインカー(連鎖式点灯方向指示器)」。一般ユーザーが市販のLEDテープなどをヘッドライトに貼り付けて自作するケースもあるが、これらは高確率で車検(保安基準)に不適合となる。

流れるウインカーの合法性は、国連欧州経済委員会(UN/ECE)が定める厳格な国際基準(協定規則第50号等)に基づいている。具体的には以下のような細かい条件を満たす必要がある。

  • 光は必ず内側から外側へ向かって連鎖的に点灯すること
  • 点灯した光源は、すべての光源が点灯するまで点灯し続けること(途中で消えてはいけない)
  • すべての光源は同時に消灯すること
  • 点滅周期は毎分60回以上120回以下であること

つまり、コンマ何秒の点灯ロジックがECU(コンピューター)によって完璧に制御されていなければならず、簡易的なリレー回路でこの精密な同期を満たすことは不可能に近いのである。



電球だけを交換できない「非分解LEDユニット」の悲劇

さらに車体修理工場やユーザーを悩ませるのが、事故修理や経年劣化における「純正LEDウインカーの修理」である。

かつてのハロゲン電球であれば、数百円のバルブを交換するだけで済んだ。しかし、現代のヘッドライトやドアミラーに内蔵されたウインカーは、LEDチップと電子基板(ドライバーボード)が一体化し、内部に水分が浸入しないよう完全に熱溶着(密閉)された「非分解のLEDユニット」となっている。

そのため、LEDチップがたった1個でも点灯しなくなった(球切れした)場合、基板だけを修理することは物理的に不可能であり、ヘッドライト本体、あるいはドアミラーアッセンブリーの「全交換」が必須となる。



CAN通信エラーの解除と、高額化する灯火類修理

アッセンブリーの交換となれば、部品代が十数万円から数十万円に跳ね上がるだけでなく、フロントバンパーの完全脱着といった大掛かりな作業も伴う。

さらに、灯火類の制御も車両のCAN(Controller Area Network)通信によって管理されている。LEDユニットが断線した時点でメインコンピューターにDTC(故障コード)が記録されるため、部品を新品に交換した後、スキャンツールを用いてこの通信エラーを消去(リセット)しなければ、新しいウインカーが正常に作動しない車種も存在する。

最新のウインカーは、単なる発光部品から、車両のネットワークに組み込まれた高額な電子モジュールへと劇的な進化(複雑化)を遂げているのである。