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厚生労働省、令和8年「賃金引上げ等の実態に関する調査」結果を公表

賃上げ実施企業割合は92.0%に上昇、平均改定額は1万3,926円

  • #トピックス

2026/10/29

 厚生労働省は、令和8(2026)年「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果を取りまとめ、公表した。同調査は、全国の民間企業における賃金の改定額、改定率、改定方法などを明らかにすることを目的に、7月から8月にかけて実施されたもの。調査対象は常用労働者100人以上を雇用する会社組織の民営企業で、令和8年は3,668社を抽出し、1,862社から有効回答を得た(有効回答率50.8%)。


賃金改定状況と改定額・改定率

 令和8年中における賃金の改定状況(9〜12月予定含む)をみると、「1人平均賃金を引き上げた・引き上げる」企業の割合は92.0%(前年91.5%)となった。「1人平均賃金を引き下げた・引き下げる」は0.4%(前年1.1%)、「1人平均賃金は変わらなかった・変わらない」は0.4%(前年1.0%)、「賃金の改定を実施しない」は2.1%(前年2.4%)、「未定」は5.1%(前年3.9%)である。労働組合の有無別にみると、労働組合ありでは「引き上げた・引き上げる」の割合が96.9%(前年95.5%)、労働組合なしでは90.5%(前年90.4%)となった。


 賃金の改定を実施したまたは予定していて額も決定している企業および改定を実施しない企業における「1人平均賃金の改定額」は13,926円(前年13,601円)、「1人平均賃金の改定率」は4.4%(前年4.4%)であった。労働組合の有無別にみると以下の通りだ。

  • 労働組合あり:改定額 14,757円(前年15,229円)、改定率 4.5%(前年4.8%)
  • 労働組合なし:改定額 13,033円(前年11,980円)、改定率 4.2%(前年4.0%)

定期昇給およびベースアップの実施状況

 定期昇給制度(定昇制度)の有無について、「定昇制度あり」の割合は84.2%(前年81.2%)であった。定昇制度がある企業における定期昇給の実施状況は、「定昇を行った・行う」企業の割合が81.2%(前年76.8%)、「定昇を行わなかった・行わない」が1.4%(前年2.6%)、「定昇を延期した」が0.2%(前年0.1%)となった。


 定期昇給制度がある企業におけるベースアップ(ベア)等の実施状況をみると、「ベアを行った・行う」企業の割合は57.9%(前年57.8%)、「ベアを行わなかった・行わない」は15.4%(前年15.1%)であった。労働組合の有無別では、労働組合ありの「ベアを行った・行う」が83.9%(前年82.1%)、労働組合なしでは48.8%(前年49.4%)となった。


賃金改定の決定要素と企業活動の状況

 令和8年8月1日時点の企業活動について、「業況」が「良い」と回答した企業は40.3%(前年35.3%)、「さほど良くない」は48.6%(前年51.2%)、「悪い」は8.4%(前年13.1%)となった。「原材料費・経費」については、すべての企業規模で「増加」と回答した企業の割合が8割を超えていた(全体で82.9%)。


 賃金の改定の決定に当たり「最も重視した要素」は、「企業の業績」が46.0%(前年41.7%)で最も多かった。次いで「労働力の確保・定着」が12.1%(前年17.0%)、「雇用の維持」が9.2%(前年11.9%)となった。企業規模別にみると、すべての規模で「企業の業績」が最多となっていた。


夏の賞与支給状況と労働組合からの要求状況

 令和8年における夏の賞与の支給状況は、「支給した又は支給する(額決定)」企業の割合が88.5%(前年88.4%)、「支給するが額は未定」が5.3%(前年4.6%)、「支給しない」が5.3%(前年4.9%)であった。


 労働組合がある企業の割合は23.3%(前年22.0%)となった。労働組合がある企業において、労働組合からの賃上げ要求交渉の有無をみると、「賃上げ要求交渉があった」企業の割合は84.7%(前年78.3%)、「賃上げ要求交渉がなかった」は10.8%(前年18.1%)であった。