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シネマエンドレス「エディントンへようこそ」
2026/01/05
アリ・アスター&ホアキン・フェニックスの狂気が再び
2020年、ニューメキシコ州の小さな町、エディントン。コロナ禍で町はロックダウンされ、息苦しい隔離生活の中、住民たちの不満と不安は爆発寸前。保安官ジョー(ホアキン・フェニックス)は、IT企業誘致で町を”救おう”とする野心家の市長テッドと“マスクの有無”の小競り合いから対立。突如、市長選に立候補する。ジョーとテッドの諍いの火は周囲に広がっていき、SNSはフェイクニュースと憎悪で大炎上。同時期、ジョーの妻は、カルト集団の教祖の扇動動画に心を奪われ、陰謀論にハマっていく。エディントンの選挙戦は、疑いと論争と憤怒が渦を巻き、暴力が暴力を呼び、批判と陰謀が真実を覆い尽くし、やがてエディントンの町と住人は誰も予想できない破滅の淵へと突き進んでいく。
「ミッド・サマー」、「ボーはおそれている」などで観客を不安に陥れたアリ・アスター監督の全方位炎上スリラーがいよいよ公開。
© 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.
サブカルおじさんの推しどころ
前作「ボーはおそれている」で全観客を置き去りにするアクセルベタ踏みのカオス作品を作り上げたアリ・アスターとホアキン・フェニックスが再びやってくれた。ロックダウン、ソーシャルディスタンス、マスク論争......今では記憶から薄れつつある世界中を巻き込んだ新型コロナウイルスの猛威を背景に、対立、分断、猜疑心、不安、暴力、批判、陰謀と人間の負の部分を煮詰めた何かを「これが俺の正義だ」と言いながら投げつけ合い、その一つが的を外れたことで、町全体が混乱に包まれる。物語の展開と着地の予想がまったくつかず、「何の映画だ、これ」と疑問に思い始めた中盤あたりからの狂気の展開......この不条理っぷりこそアリ・アスター作品の真骨頂。
過去のアリ・アスター作品の中では一番分かりやすいので誰にでもオススメ.....できないんだ。「分からない」、「理解できない」を楽しめるタイプの人に深々と突き刺さる、カオスてんこ盛りの一本。
© 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.
監督・脚本:アリ・アスター/配給:ハピネットファントム・スタジオ/ TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開中
担当記者
青山 竜(あおやま りゅう)
東京編集課所属。映画・音楽・芸術あらゆる文化に中途半端に手を出し、ついたあだ名は「サブカルくそおじさん」。
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