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2026年度全国石商・全石協通常総会/全国石油協会定時総会 開催

  • #イベント

2026/06/15

2026年6月11日、グランキューブ大阪(大阪府大阪市)にて「2026年度  全石商・全石連(全国石油商業組合連合会・全国石油業協同組合連合会)通常総会」および「全国石油協会定時総会」が開催された。

全国の組合幹部が集結し、2025年度の事業報告や次年度計画、役員改選が審議されたほか、業界を取り巻く課題について活発な意見交換が行われた。

■ 森会長が掲げる「4つの重要課題」

冒頭、開催地である近畿支部の西尾恒太支部長が歓迎の挨拶に立ち、歴史的転換期におけるサービスステーション(SS)の重要性を強調した。続いて登壇した森洋会長は、石油販売業界が直面する4つの重要課題を提示し、今後の対応方針を示した。

第1の課題として、不当廉売規制と過疎地対策を挙げた。全国1,718市町村のうち381市町村がSS過疎地(資源エネルギー庁の基準で3ヵ所以下)に指定されており、「過疎地対策は不当廉売と表裏一体の問題」と指摘した。公正取引委員会による処理が難しい現状を踏まえ、議員立法による規制の導入を真剣に検討していくと述べた。

第2の課題は、防災と地域インフラの強化だ。SSが災害時における地域のエネルギー供給拠点として果たしてきた役割を改めて確認し、地方自治体との災害時燃料供給契約(随意契約)の拡大を訴えた。東京都石油商業組合が外務省・財務省・経済産業省・農林水産省との間で災害協定を締結し、約2,800万円の随意契約を獲得した事例を紹介しながら、各県組合にも同様の取り組みを進めるよう呼びかけた。

第3に、エネルギー安全保障を課題として取り上げた。中東のホルムズ海峡封鎖問題に触れ、日本が原油輸入の95%を中東に依存している現状の厳しさを指摘した。元売り各社による代替調達の努力を評価しつつも、官民一体での対応継続を求めた。

第4に、特別徴収義務者の交付率引き上げを取り上げた。軽油の暫定税率廃止(32円10銭から15円に引き下げ)に伴い、特別徴収義務者への交付率を令和8年度に限り2.5%から4.9%に引き上げることが認められたが、令和9年度以降のあり方がいまだ未定であることを問題として提起した。森会長は「35年間人件費は上がり続けているにもかかわらず、事務の手数は全く変わらない」として、6%への引き上げを目標に相沢議連会長や自由民主党政調会長との協議を進めていることを明かした。

また、昨年の2月・5月・9月に独禁法違反事案が発生したことに触れ、「石油販売業界が国民の信頼を失った」と率直に認めた上で、全国47都道府県にコンプライアンス委員会を設置したことを報告した。コンプライアンス遵守の徹底を改めて訴え、「国民の信頼回復のための大きな道筋」と位置づけた。


■ 来賓祝辞:高市総理や経産省などが登壇

来賓祝辞では、各界からSS業界への期待と支援策が語られた。

  • 内閣総理大臣・高市早苗氏(ビデオメッセージ)
    ガソリン等の暫定税率廃止実現を報告。中東情勢下でも約200日分の石油備蓄があり、G7で最も低い価格水準を維持していると説明。
  • 資源エネルギー庁(代読)
    来春までの安定供給の見通しと、補助措置による価格抑制策の効果を強調。
  • 相沢一郎 衆院議員(議連会長)
    SS経営を支える財源確保や、コストコ問題に対する議員立法での規制検討を明言。
  • 木藤俊一氏(石油連盟会長)
    安定供給におけるSSネットワークの重要性と、現実的なエネルギートランジションの必要性を強調。

■ 2025年度報告と2026年度事業計画が承認

議案審議では、両会の決算が原案通り承認された。2025年度は、原油卸価格急騰への緊急提言や、税制改正要望、AI給油システムの社会実装に向けた取り組みが報告された。

2026年度は「組合活動を通じて経営を改革しよう」をスローガンに設定。SSネットワーク維持やカーボンニュートラル対応、コンプライアンス遵守など6つの柱を推進していく方針だ。

■ 森会長が6期目の続投、次期開催地は東京

役員改選では、森宏氏が全石連会長として6期目の続投に決定。「石油業界は多事多難であり、内外ともに多くの問題が山積している。1つ1つ丁寧にスピードを上げて進めていきたい」と決意を新たにした。また、全石協においても山富次郎会長の再任が決まり、「石油協会が目的とする消費者利益の保護と石油業の健全な発展のため、公共性の高い事業を広く展開し、石油製品の安定供給という社会的使命を果たす活動を続けていく」と抱負を述べた。

なお、2027年度の次期総会は「東京国際フォーラム(東京都千代田区)」で開催。