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1958年式トヨペットクラウンRSを自動車メーカーならではの技術とこだわりで新車当時のオリジナルな状態へ【オートモビルカウンシル2024:トヨタ自動車】
架空の研究所「トヨタ クルマ文化研究所」として技能継承や旧車文化への取り組みを紹介
2024/05/30
2024年4月12~14日に幕張メッセで開催された、新旧名車と自動車文化の展示会「オートモビルカウンシル2024」。
トヨタ自動車は、クルマ文化を掘り下げ研究することで、クルマ文化を日本に広め根付かせるべく、架空の研究所「トヨタ クルマ文化研究所」としてブースを展開。

「オリジネートレストレーション」が施された1958年式トヨペットクラウンRSと、トヨタ博物館の布垣直昭館長
2023年の東京オートサロンで初公開されたAE86 BEVコンセプト、旧車のレストア・レンタル・販売・コミュニティを展開する「ヴィンテージクラブbyキント」の1988年式初代MR2に加え、トヨタ博物館がトヨタの生産技術を活かして新車当時のオリジナルな状態を再現する「オリジネートレストレーション」を施した1958年式トヨペットクラウンRSを展示した。

トヨタAE86 BEVコンセプト

「ヴィンテージクラブbyキント」でオーナー募集中の車両として展示された1988年式初代トヨタMR2
また、廃盤となった旧車部品を復刻・販売する「GRヘリテージパーツプロジェクト」も紹介した。

「GRヘリテージパーツプロジェクト」で復刻されたA80系トヨタ・スープラのヘッドランプユニット(左上)。新車装着品に対し黄変対策が施されている
100人近くの技術者が携わったという今回の「オリジネートレストレーション」を指揮したトヨタ自動車の河合満氏は、「指差せば穴が開くほどボディやマフラーは錆びていたが、パテを一切使わず鈑金だけで徹底的に再現した。エンジンも全て分解しオーバーホールした。今は全てが進んでいるが、先人が当時どれほど苦労してクルマを作ったかを学び、若い技術者にクルマ作りの技術や想いを継承し人材を育成することができた」と、その成果を語っている。
トヨタ博物館の布垣直昭館長は、「技能の進化なくして技術の進化はない。どれほどロボット化が進んでもそれはロボットが上手いのではなく、そのロボットに技能を教える人間が上手くなければならない。そして、愛車に長く乗り続けたくとも部品がなくなってしまえば手放さざるを得なくなり、またメーカーとして信用されずクルマを買ってもらえなくなってしまう。目先の利益にとらわれず、長い目で見て正のスパイラルを描き続けることが重要」と、各活動の意義を強調している。
(文・写真=遠藤正賢)

1958年式トヨペットクラウンRSはキャビンまわりの骨格やインテリアも新車同様の状態を再現
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