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トヨタ、横浜トヨペット、イヤサカが共同で半自動塗装機を開発
6つのセンサーで対象物との距離を測り自動で塗装
2021/07/09
トヨタ自動車は、横浜トヨペット(宮原漢二社長、本社=神奈川県横浜市)、イヤサカ(斎藤智義社長、東京都文京区)と共同で、自動車補修用の「半自動塗装機」を開発した。
同機は、横浜トヨペットが技術者教育用に製作した装置をベースに開発されたもの。水性塗料(非危険物)による塗装に対応しており、制御プログラムにインプットされた塗料メーカー各社の塗装仕様に基づいて、搭載された6つのセンサーがスプレーガンと対象物との距離を一定に保ち、自動で塗装する。水性塗料であれば、プラサフ、カラーベース、クリヤーのいずれにも対応しており、最大塗装面積は1,100×1,500mm、本体寸法は高さ2,300×幅2,420×奥行1,010mm、設置工事不要の移動式。
スプレーガンは脱着可能で、各メーカーのスプレーガンの装着に対応。スプレーガンが装着されたアームは前後左右(XYZ軸)に自動で動くため、垂直方向に立てられたパネルに対し、均一にムラなく塗装できる。一方、上面や側面への塗装は、手作業で対応する必要がある。同機の販売はイヤサカが担当し、トヨタ系ディーラーのほか広く一般向けに展開する。
6月28日に横浜トヨペット・秦野工場で開催された記者会見では、ドアパネルとフロントフェンダーに対する1F7の塗装作業が公開された。
横浜トヨペット・宮原社長は「機械で可能な作業は機械に任せ、できない作業はスタッフが対応することで、顧客のコストを減らしつつ、品質の高いサービスを提供することができると考えている。同機の開発をさらに続けて広く普及できるものとなれば、トヨタ販売店のユーザーに限らず、多くのカーオーナーの満足につながる」と、本取り組みへの思いを述べた。
続いてトヨタ自動車カスタマーファースト推進本部サービス技術部BPサービス推進室・湯原英邦室長は、装置の安定した動作がムラを抑制し、ムラ取りを目的とした吹き付けなどを削減できるため、ゴミ・ブツの減少にも効果があると説明。また、塗装品質が安定することで色再現性が向上し、ブロック塗装が可能となり、隣接パネルへのボカシ塗装が不要となる可能性を示唆。調色精度が上がれば、隣接パネルへの下地作業やマスキングなどが不要となり、「大幅な作業時間の短縮につながる」との期待感を示した。さらに夏場の塗装技術者の負荷軽減など、鈑金塗装工場の作業環境改善にもつなげたい考え。
横浜トヨペット宮原漢二社長
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