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フロント3面フィルムを普及させる「ゴーストフィルム ワークショップ」レポート Part1
2024/09/03
自動車アフターマーケット最後のヒット商品とも言われる、フロント3面ガラスに貼る「ガラスフィルム」。人気はうなぎのぼりだが、比較的高価なこともあって普及率は伸びていない。まさに、これからの商品。
そこで、施工技術者を増やし、施工技術を高めることで、安心して「ガラスフィルム」「カーフィルム」の高機能を享受できるようにするべく、施工店と「ゴーストフィルム」で有名なブレインテックがタッグを組んで行っているワークショップをレポートする。
筆者もクルマのフロント3面(フロントウインドウと前席のドアガラス)にフイルムを貼るのはNGという認識があったが、それは明らかに間違いである。自動車ガラス用フィルムにおいては、リアガラス、リアサイドには法的規制がないため、スモークフィルムを貼ってもお咎めはない。しかし、フロント、フロントサイドのガラスについては道路運送車両法第29条と細目を定める第195条で記載された「窓ガラスを規定する保安基準」で可視光線透過率が70%以上と定められている。貼ってはいけないのではなく基準値に適応すれば貼ってもよいのだ。
スモークフィルムが爆発的に流行ったときに、フロント3面に貼ると車検に通らないから貼れないといった話が「フロント3面に貼るのはダメ」という言葉になり独り歩きした状態だ。因みに、今ではスモークガラスが普及したためスモークフィルムは影を潜めている。しかし、今やほとんどのクルマが後席とリアウインドウが真っ黒で前席とフロントウインドウは透明な状態だが、なんとも中途半端でカッコ悪いと思うのは私だけだろうか。
フロント3面にフィルムを貼ること自体はご法度ではない
運転に支障をきたす恐れのあるフロント3面のガラスについては「可視光線透過率」が定められているために、スモークフィルムを貼ることができなかったのだ。当然、その「可視光線透過率」が規定値に収まらなければ車検に通らないだけでなく道路交通法違反となる。
「ゴーストフィルム」のサンプル。 Photo:ブレインテック
そこに現れたのが「ゴーストフィルム」という商品、通称「オーロラフィルム」といったオーロラ状に着色しているように見えるガラスフィルムだ。
今まで貼ることができなかった(できないとされていた)フロント3面に貼ることができて、ファッション性もあることから注目度はうなぎのぼりだ。自動車アフターパーツ市場でも久しぶりのヒット商品として注目されている。
ゴーストフィルム施工例。もちろん車内からは発色、オーロラ状には全く見えない。 Photo:アクティブガレージ
「ゴーストフィルム」は遮熱、広範囲の紫外線遮蔽、調光(偏光)することで、狭いクルマの室内温度の上昇を抑えて、快適性能を上げるために開発された商品であるが、もともとは建築物のガラスに貼るUVカットフィルムがあって、それがクルマに転用されたという経緯がある。
「ゴーストフィルム」開発秘話:https://autobild.jp/27573/
スモークフィルムより性能は高く、ガラス全面に貼ることでエアコンの稼働率を下げることが可能だ。また、目に悪影響を与える恐れのある光線を反射するため、サングラスと同様の機能がある。
株式会社 ブレインテックの宮地社長による商品知識、合法施工に関する情報共有など座学が行われた。 Photo:カーメイクアートプロ
しかし、最近のクルマの多くには、UVカットガラスが使われているため簡単ではない。「可視光線透過率」を基準値に収めることが難しい場合があるのだ。
人気が先走ったためにネガティブイメージがあるのも事実。その原因は販売・施工店側にもあるようで、アフターマーケットパーツによくある「車検対応」だからと商品知識も基準値の知識もなく施工した結果、車検に通らなかったりするケースが出れば、ユーザーからすれば詐欺商品というレッテルが貼られてしまうのは当然で、そのようなケースは今でもあるようだ。
ワークショップを協賛した、株式会社ブレインテックの宮地社長は長年、高機能ガラスフィルムの開発に携わっている自動車用ガラスフィルムの第一人者で、商品開発だけでなく、商品知識、施工方法の講習をはじめ、車検整備関係各所とも連携してその機能を存分に享受できるよう努力を重ねている。
「ゴーストフィルム ワークショップ」第1回は大阪のカーメイクアートプロにて開催された。 Photo:カーメイクアートプロ
Part2へ続く
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