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メカニックのかゆい所に手が届く整備機器・ツールを数多く出品【オートサービスショー2023・安全自動車】
ADASエーミング用ターゲット設置をロボットで自動化する「ロボティクスエーミングシステム」を参考出品
2023/08/18
2023年6月15~17日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された、自動車整備機器の展示会「第37回オートサービスショー2023」(主催:日本自動車機械工具協会)。
安全自動車は、「お客様の安全・安心をサポート」をコンセプトに、「効率化」「コンプライアンス」「省力化・負担軽減」「次世代車両」「環境」の5つをサブテーマに掲げ、自動車整備・修理工場の課題解決策となる製品や半歩先の提案を行った。その中から、要注目の製品をピックアップし紹介する。
第37回オートサービスショー2023の安全自動車ブース
【ロボティクスエーミングシステム】*参考出品
ADASエーミング用ターゲットを搭載したロボットが、車両の正確な位置を把握し、適切なターゲットポイントまで自動的に移動。工数と熟練を要する用ターゲット位置決め作業の効率を大幅に高めるシステム。
各部の寸法や整備情報を収録したデータをPCに取り込んだうえで、整備する車両の車検証QRコードをタブレットカメラで読み込み、年式や型式を特定。四輪の位置を認識してPCに取り込み、ターゲットポイントを演算すると、ロボットがそれを取得し、車両がどのような向きに停車していても適切な位置まで自動的に移動する。
ブース内ではトヨタ・ヤリスでのターゲット位置決め作業を実演。狭いスペース内へ意図的に斜めに駐車された状態でもロボットが適切に移動し、センサーごとに異なる場所・向きへ正確にターゲットを向けていた。
安全自動車・ロボティクスエーミングシステム
【エンジンオイルオートチェンジャー】
エンジンオイルの抜き取りから新油注入までを自動的に行える、上抜き式のオイル交換機。
抜き取り用チューブをレベルゲージガイドからオイルパンの底まで差し込みつつ、専用のフィラーキャップアダプターを介して新油注入用の耐油ホースをオイルフィラーに接続。本体上部の「全自動」ボタンを押すと、オイルパンからエンジンオイルを抜き取るとともにその量を計測、同じ量の新油をオイルフィラーから注入する。
エンジンオイルフィルターも同時交換する際は、「+200cc」ボタンで新油注入量を増量させることも可能。また、オイル交換が終わり、レベルゲージガイドから抜き取り用チューブを抜く際、ノズル滴下防止ボタンを押すと、チューブからのオイル垂れを防ぐことができる。バリエーションは1油種タイプの「EAC-81」と2油種に対応する「EAC-82」の2種類。
会場ではデモ機を用いたエンジンオイルの自動抜き取り・新油注入を実演。抜き取り準備から交換後の油量確認まで約6分で完了し、かつ自動抜き取り・新油注入時はメカニックが他の作業に移れるほか、リフト昇降、アンダーカバー脱着、ドレンボルト脱着、オイルジョッキへの新油注入・運搬といった負担の大きい作業も不要となることを訴求していた。
安全自動車・エンジンオイルオートチェンジャーを用いた自動抜き取り・新油注入実演の様子
【スタンディングホイールドーリー】
大型車タイヤ・ホイールの運搬・交換作業におけるメカニックの負担を劇的に軽減する、昇降機能付き台車。
「AWD-450GHA」は分離回転ローラーに左右独立式の昇降機能が備わっており、片方を上げて段差を付けることで、トラックのダブルタイヤの外輪のみ外すことが可能。
「AWD-450GHA」は180°回転する受け台を備えることで、作業の自由度を高めている。
いずれも能力は450kg、フォーク揚程は350mm、適応タイヤ径は600~1100mm。
安全自動車・スタンディングホイールドーリー
【ワークパフォーマーデスク】
リールやオイル交換用ホース、オイルドレン、工具フック、ゴミ箱などを収納可能な、ステンレス製の作業台。
天井吊り下げリールの設置を不要とすることで、配管施工コストを低減しつつ天井走行クレーンの可動範囲を拡大するほか、作業効率と工場内美観の向上にも寄与する。各ツールの配置・組み合わせはカスタマイズが可能。
(文・写真=遠藤正賢)
安全自動車・ワークパフォーマーデスク
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