JOURNAL 

    ファミリア

    さまざまな違いを超えて「家族」を作ろうとする人々の物語

    • #その他

    2023/01/20

    あらすじ

     山里に一人暮らす陶器職人の神谷誠治のもとに、一流企業のプラントエンジニアとしてアルジェリアに仕事で赴任していた学が、婚約者ナディアを連れて一時帰国。

     結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に誠治は反対する。一方、誠治が住む隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。

     そんな中、アルジェリアに戻った学とナディアをある悲劇が襲っただけでなく、マルコスも大きなトラブルに巻き込まれる。その時、誠治が取った思いきった行動とは……。

     陶器職人、その息子、在日ブラジル人青年。リアルな今を生きる3人の関係を軸に、独自の視点から「家族」という普遍的なテーマに挑んだ感動作が誕生。主演は役所広司、息子役を吉沢亮が演じる。監督は「八日目の蝉」の成島出。

    ©2022「ファミリア」製作委員会

    筆者の推しどころ

     国籍や育った環境、言葉の違いなどを超えて心を通わせる誠治、学、ナディア、そしてブラジルの若者たち。そこに暗い影を落とす半グレ集団。

     新年らしからぬ、決して明るい作品ではないが、そもそもこの映画コーナーが明るい作品を紹介すること自体がレア。

     殺伐としがちな現代に温かい希望の明かりをともしてくれる作品。名優・役所広司の演技はもはや芸術の域へ。

     そんな中、一流会社員を演じ、国宝級イケメンと呼ばれ、女性から圧倒的な支持を受ける吉沢亮の演技が素晴らしい。

     イケメンに幾度となく辛酸を嘗めさせられてきた筆者は「ケッ、どうせ演技は二の次のイケメンなだけだろ」とお門違いの憎しみを持って観ていたが、気がつけばその演技に魅了され胸を締め付けられたほどである。イケメン、演技も英語も上手い、なんだよこの完璧超人は。

     筆者は「○○が出演するから」という理由で映画を観るほど器用ではないが、あの顔と演技を知るとその気持ちの一端は理解できた気がした。

     そして半グレのリーダー役を演じるギタリストのMIYAVI、マジで怖い。

    ©2022「ファミリア」製作委員会

    ファミリア
    監督:成島出
    キノフィルムズ配給
    公開中

    ログインして コメントを書き込む
    コメント入力者
    •  
    • ※こちらのお名前がウェブサイトに掲載されます。

    コメント

    投稿する