JOURNAL 

    洗車の3原則と必要な道具について

    【BSRweb独自連載】洗車で始める顧客獲得 第9話

    • #一般向け

    2022/11/01

    本荘興産・平井社長による「洗車で始める顧客獲得」の第9話。今回はより楽に、きれいに車を洗うための極意をお伝えします。
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     本連載は7月よりスタートし、早いものでもう9回目を迎えました。これまで洗車ビジネスの魅力や価値について、事例を交えつつお伝えしてきました。これから年末にかけては1年で最も洗車サービスが売れる繁忙期に突入します。これから洗車ビジネスを始める皆様にとっては絶好のチャンスが訪れます。
     しかし現場スタッフにとって、寒い日に屋外で冷たい水を大量に使う手洗い洗車は苦行でしかありません。手洗い洗車に付きまとうネガティブなイメージを払拭し、安全で快適な作業へと変えていくには洗車の3原則を理解するとともに、洗車道具と洗車の姿勢を根本から見直す必要があります。
     そこで「ウォッシュマン流 洗車の教科書」と題し、もっと楽にきれいに洗車するためのコツを様々な角度からお伝えします。

    洗車ビジネスを始めるには、効率的かつ身体的負荷がかかりにくい洗車を身に付ける必要がある

    安全、きれい、時間の3原則を意識する

     洗車において何より重要なのは、安全、きれい、時間の3原則を守ることです。安全に作業できる環境を用意する、清潔なスポンジやクロスを使う、あまり多くの時間をかけ過ぎずに効率良く仕上げる、の3点を意識して日々の作業に取り組めば、洗車品質は必ず向上します。その3原則とは具体的にどのようなものか、1つずつ解説します。

    (1) 安全
     洗車作業には多量の水が必要です。作業中に足を滑らせることがないよう、必ずグリップ力がある靴を履き、水はけが良い場所で作業してください。また、昨今は背の高い軽自動車や大型SUVが流行しています。こうした車両のルーフを洗車する場合、足場が安定しないと足を滑らせてケガをしたり、車を傷つけたりする恐れがあります。なるべく安定感のある足場を用意するとともに、ステップに滑りにくい加工をしたり、側面や角部にクッション材を付けることをお勧めします。

    (2)きれい
     車を洗うスポンジが劣化していたり、拭き上げ用のクロスが汚れていては、車をきれいにはできません。スポンジは劣化するとカーシャンプーの泡立ちが悪くなり、車を傷つける原因になります、クロスが汚れていては、せっかくきれいに洗い上げた車に汚れを塗り込むことになってしまいます。
     洗車用具は常に清潔なものを使い、汚れたらその都度洗ったり新しいものに取り替えます。また、使い終わった洗車用具を洗って干すスペースや、収納するための棚も用意しましょう。

    常に清潔な状態が保てるよう、使い終わったスポンジやクロスは洗って干しておく

    (3)時間
     洗車を販売している多くのガソリンスタンドでは、目標とする給油と洗車作業の合計時間が決まっています。これはあまりにも時間が掛かりすぎるとお客様がストレスを感じ、リピート利用につながらなくなる、という明確な分析結果に基づくものだと思われます。その一方、洗車を有償で提供していない店舗の場合、時間管理への意識が薄く、作業ごとの時間にもばらつきが出ます。
     洗車品質と時間はセットで標準化し、それを無理なく快適に実践できる環境を整えるというのが今後の目指す姿ではないかと考えます。

    より速く、楽に洗車するために用意するもの

     洗車の3原則を押さえられたところで、次は用意する洗車用具とそのポイントを紹介します。

    ・カーシャンプー
     洗車を無料で提供している店舗では、カーシャンプーを使わず水洗いのみで済ませていることが多いように見られます。カーシャンプーには界面活性剤が含まれており、汚れを浮かせて落としやすくなります。力任せに擦らなくても汚れが落ちるので、車に傷が付く心配はなくなります。
     中には食器用洗剤をカーシャンプー代わりに使っている車屋さんもあるようです。食器用洗剤は油汚れの分解力が強いため、塗装やボデーコーティングがはがれたり、樹脂パーツが変色するといったトラブルが起こりかねません。洗車には必ずカーシャンプーを使用してください。

    カーシャンプーはきれいな水で泡立て、使い回さない。繰り返し使うと液体が濁り、泡立ちが悪くなる

    ・スポンジ
     洗車用のスポンジには無数の穴(気泡)が開いていますが、洗車後にはこの気泡に砂やホコリが混ざることがあります。これらは空気の通りを阻害し、泡立ちが悪くなる原因になりますので、洗車後には毎回スポンジをきれいに洗いましょう。また、スポンジはしばらく使っているうちにコシがなくなります。こうなると泡立ちも悪くなるので、定期的に新しいものに交換します。

    ・拭き上げ用クロス
     マイクロファイバーなど吸水性にすぐれた素材のものを複数枚用意し、汚れたらその都度新しいものに取り替えます。一般的には手の平サイズのものが使いやすいです。なお、洗車直後に車両全体の水滴をセームタオルで吸い取っておくと、その後の拭き上げがさらに効率的です。

     次回は疲れにくく、効率的に車を洗うための姿勢と洗う順番についてお話しします。当社公式TikTokチャンネルでは、一足先にそのポイントをショート動画で解説しています。参考にしていただければ幸いです。

    【ウォッシュマンシリーズの紹介(1)】
     本荘興産が独自開発した「ウォッシュマン」シリーズは、ルーフも楽々洗える洗車モップ、細かい個所もしっかり洗えるウールグローブ、水滴除去と拭き上げが1枚でできるクロスなど、効率的な手洗い洗車のために最適化された各種洗車用品をラインアップ。TikTokではウォッシュマンシリーズを使った洗車を1分ずつのショート動画で紹介しています。詳しくは公式サイト及びTikTokアカウントまで。

    本荘興産Webサイト
    https://www.washman.biz/

    本荘興産TikTokアカウント
    https://www.tiktok.com/@honjyo086




    著者プロフィール



    平井新一(ひらいしんいち)
    株式会社本荘興産 代表取締役社長
    岡山県倉敷市出身 1974年生まれ

    大阪の音楽系専門学校を卒業後、北海道の美装専門店での現場修行を経て1999年に同社へ入社。営業担当として全国を飛び回る傍ら、国産カーメーカーの純正ボデーコーティングの企画・開発にも関わる。2014年より現職。
    近年は洗車ビジネスに関するセミナー講師やクライアント企業のブランディング・PRのサポートなどにも取り組んでいる。

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