JOURNAL 

    シネマエンドレス 「カモン カモン」

    戸惑いと衝突、想定外から生まれた奇跡の日々

    • #コラム

    2022/04/14

    だから、先へ進むしかない。

     アメリカ中を回って子供たちにインタビューしているラジオジャーナリストのジョニーは、妹に頼まれ、9歳の甥・ジェシーの面倒を数日間みることに。LAの妹の家で突然始まった共同生活は、戸惑いの連続。好奇心旺盛なジェシーは、ジョニーのぎこちない兄妹関係やいまだ独身でいる理由、自分の父親の病気に関する疑問をストレートに投げかけ、ジョニーを困らせる一方で、ジョニーの仕事に仕事に興味を示し、二人は次第に距離を縮めていく。仕事のためにNYに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行くことを決めるが……。

     全米でも問題作となった「ジョーカー」で狂気を体現し、アカデミー主演男優賞に輝いた名優ホアキン・フェニックス(兄はあのリバー・フェニックス)が、その脚本に惚れ込んで本作出演を快諾。大人と子どもの絆、そして子どもたちの目に映る世界に対する思いを描いた優しい傑作。

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    筆者の推しどころ

     「ムーンライト」、「ミッドサマー」などサブカル映画好きなら知らない人はいない映画制作会社、A24の最新作は、それまでの彩りを捨て、全編モノクロの静かで優しい作品に。

     悲観せずに未来への可能性を信じて話をする子どもたちのドキュメンタリータッチのインタビューシーンは、すべて実際の子どもたちの声を使用しており、大人では感じ得ない子どもの感性には胸を打つ。また、独身中年と純粋な少年のどこか緊張をしながらもお互いを尊重し、素直な気持ちをぶつけ合い、次第に絆が築かれていく様子は子どもとの関係に悩む大人には目からうろこだろう。筆者も主人公と同じ独身中年なので参考にしたいと思う。

     つい先日、話題になった漫画でハッピー星の宇宙人が教えてくれた「相手を思って会話をすることが大切」というのをこの映画も教えてくれているッピ。

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    カモン カモン
    監督・脚本:マイク・ミルズ
    ハピネットファントム・スタジオ配給
    4月22日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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