JOURNAL 

レクサス東苗穂、車検検査不正で行政処分

  • #ニュース

2025/11/25

国土交通省、指定取消しと検査員解任

札幌トヨタ自動車株式会社が運営するレクサス東苗穂(札幌市)において、車検業務の完成検査工程で不正行為が認められ、国土交通省北海道運輸局より2025年11月21日付で行政処分を受けた 。同社は顧客に対し深くお詫びするとともに、処分内容と今後の対応について報告した 。

不正の概要と処分内容

レクサス東苗穂で2022年4月から2025年4月までの期間に実施された車検1,639台が調査対象となった 。その結果、一部の車両において、受入点検時に測定したデータを、整備完成検査の結果として不正に使用していた事実が確認された 。

これを受け、国土交通省北海道運輸局はレクサス東苗穂に対し、指定自動車整備事業の指定取消しおよび、該当する自動車検査員1名の解任という行政処分を下した 。

今後の対応と再発防止策

この処分により、レクサス東苗穂は当面の間、車検整備業務を実施できなくなる 。再検査が必要な顧客には、レクサス宮の森または近隣店舗にて責任をもって再検査に対応するとしている 。

同社は、不正が生じた背景として、現場の整備業務負荷増大に伴う工程管理の形骸化、組織全体の管理体制および業務監査の不備を挙げている 。

再発防止策として、以下の取り組みを実施する:

  • 全店舗における完成検査手順の再確認と法令順守意識の徹底

  • 車検業務の適正な運用を目的とした、新システムの全店舗への導入

  • 作業工程管理システムを活用した適正な作業計画の策定

  • 店舗管理職および自動車検査員に対する法令遵守教育の再徹底

  • 営業本部による店舗巡回点検体制の強化

  • 内部通報制度の整備と風通しの良い職場風土の醸成

札幌トヨタ自動車株式会社は、今回の行政処分を重大な経営課題として受け止め、「法令遵守と安全・品質を重視した企業文化の再構築」に全社を挙げて取り組む姿勢を示している 。