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日車協連、成果普及講習会を開催

ホンダN-BOXスライドドアの新品取替及び修正の補修塗装作業工数案を公表

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2026/02/17

 日本自動車車体整備協同組合連合会(小倉龍一会長)は、2月11日にTKPガーデンシティPREMIUM品川HEART(東京都港区)、2月14日にTKP新大阪カンファレンスセンター(大阪府大阪市)で今年度に技術委員会及び調査研究委員会が取り組んだ令和7年度中小企業組合等課題対応支援事業(中小企業組合等活路開拓事業)の成果普及講習会を開催した。発表者は、東京会場が小倉龍一(神奈川県)、篠田和也(岐阜県)、大阪会場が坂本浩司(大阪府)、定光純一(岡山県)の各氏。2日間でZoomでの視聴者も含め約200人が参加した。

 冒頭、挨拶に立った小倉会長は、「工賃単価の上昇は喜ばしいことだが、私たちが日々行っている修理作業の根幹となる工数を自らの手で決めることこそが重要であると確信している。この取り組みはまだ駆け出しの段階に過ぎないが、半年以上の時間を掛けて調査した成果を本日披露したい。そして、来年度、再来年度には皆さんの力を借り、より完璧な工数を作り上げていきたい」と、この事業に掛ける意気込みを述べた。

挨拶に立つ小倉龍一会長

 成果発表は、第1章 事業に取り組む背景と目的、第2章 補修塗装工数の草案作成の概要、第3章 補修塗装作業工数の草案と成果目標で構成され、初めに数多くの課題が山積している車体整備業界において人材確保と育成は喫緊の課題であり、各事業者の収益性を高め、それを原資に労働環境を整備する必要があると説明。その上で、日車協連SDGs宣言の成果や大手損保会社4社との団体協約の締結などにより1時間当たりの工賃単価は上昇傾向にあるものの、それに掛け合わせる作業工数が長く変化していないことを強調した。そこで事業テーマに「時代に即した補修塗装工数草案を作成し業界の賃金適正化と地位向上を図る」を掲げ、全5回の委員会を通じて日車協連独自の補修塗装作業工数の策定に取り組んだ。

 工数調査は、9月26日・27日に奥村塗料(岐阜県岐阜市)、10月24日・25日にロックペイント東京工場(埼玉県八潮市)で実施。車両はホンダN-BOX(JF3系)を用意し、作業者は塗装経験年数5年程度の技術者を組合員から有志を募り、スライドドアの新品取替時と軽度な凹みの修正後の補修塗装作業の時間を計測した。その後、ワーキング委員会において、JIS規格に則った工数策定条件を定めた上で工数案を作成し、自補修塗料メーカー及び副資材メーカーの協力の下、工数案の妥当性を第三者の視点で評価した。

 発表された2つの補修塗装作業工数案は、どちらも一般的に用いられる自研センター指数よりも高い工数となったが、あくまでも草案であり、その他の工数と比較するものでも、損保会社との協定時の根拠となる工数ではないことを組合員に理解を求めた。その上で、技術委員会及び調査研究委員会が引き続き事業に取り組み、組織の増強と各事業者の工賃粗利率の増加を成果目標に掲げ、国土交通省の支援を受けつつ業界のスタンダードとなる工数策定を目指すことが報告された。

 なお、この事業で作成された成果報告書は、日車協連の全組合員ならびに賛助会員に配布され、業界のステークホルダーにも広め、成果を周知していく計画。

参加者は会場だけでなく、Zoomでの視聴も併せると2日間で約200人が聴講した

成果報告書は全組合員ならびに賛助会員に配布されるほか、ステークホルダーにも配布され、成果を周知していく