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豊田合成、オフロード車の新塗装技術「メテオコート」を開発

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2025/09/03

独特の凹凸感だが、補修塗装で再現するとなると難しそうだ

豊田合成は、オフロード車向けに、外装プラスチック部品の塗装に凹凸を施した新技術「メテオコート」を開発した。この技術は、自動車ユーザーの多様な好みに対応する新たな加飾バリエーションとして注目を集めている。

ゴツゴツとした質感が特徴

「メテオコート」は、ゴツゴツとした独特の質感が最大の特徴だ。この凹凸により、未舗装路などを走行する際に付く傷が目立ちにくくなるというメリットを持つ。同社は、塗料の粘度を調整することで、このユニークな質感を可能にした。また、凸部の粒のサイズやカラーバリエーションにも対応しており、ユーザーの好みに合わせたカスタマイズが可能となっている。





トヨタカスタマイジング&ディベロップメントアジア社のレース車両。バンパーとフェンダーに使用している。

用品としての販売を拡大へ

同社は今後、車両購入時に外観に変化を加えたいと考えるユーザーをターゲットに、この技術を適用した製品を用品として販売していく方針。本技術は、2025年8月にタイで開催された「アジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025」のトヨタカスタマイジング&ディベロップメントアジア社のレース車両にすでに採用されている。

車体整備事業者の視点

こうした独特の質感を持つ塗装は難しい。ガンの圧力や塗料の粘土を調整して対応するか、専用の塗料やガンが必要になる場合もある。とは言え、こうした特別な装備品の部品供給は短命である場合が少なくない。具体的な採用例もあることから何らかの車種で用品開発が進んでいる可能性が高い。車体整備事業者にとってまた難しい問題が増えた。