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トヨタ、新型「アクア」発売へ 一部改良で内外装刷新、安全性能も向上

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2025/09/02

トヨタ自動車は1日、コンパクトカー「アクア」を一部改良し、9月1日より発売すると発表した。今回の改良では、外観のデザインを刷新したほか、内装や安全装備、基本性能も大幅に向上させている。

アクアは、2011年の初代モデル発売以降、高い燃費性能と取り回しの良さで人気を博してきた。今回の改良は、そのブランドイメージを一層高めることを目的としている。

プリウスやクラウンに採用されたデザインモチーフを、アクアにも採用した

外観デザインでは、フロント部分に「ハンマーヘッド」をモチーフとしたデザインを新たに採用。より力強く洗練された印象を与えている。

上位グレードのコネクディッドナビ対応10.5インチHDディスプレイオーディオ。下位グレードは8インチになるがコネクディッドナビ対応とHDMI端子は付属する。

内装には大型のマルチインフォメーションディスプレイやHDMI入力端子が標準装備され、利便性が向上した。また、ディスプレイオーディオは最新のコネクティッドナビに対応するものが搭載された。

安全装備では、出会い頭の衝突回避支援機能が追加。

安全装備も拡充された。「プリクラッシュセーフティー」には、新たにバイクの検知機能や、出会い頭の衝突回避支援機能が追加された。さらに「レーダークルーズコントロール」や駐車支援機能「アドバンストパーク」も進化している。

スムーズストップ機能が追加され、停車時のカックンブレーキが解消される。確かにありがたい機能に間違いないが、これは車両の動的質感の作りこみの問題で、一つの機能として表現するのには違和感を覚える

走行性能面では、電動パーキングブレーキが標準装備化され、スムーズストップ機能も追加された。これにより、日常の運転での取り回しやすさが改善された。

KINTO専用 Uグレード。UグレードでKINTOパッケージオプションのセーフティパッケージ(パーキングサポートブレーキ+ブライドスポットモニター+安心降車サポートアシスト、パノラマミックビューモニター)が選択できる。

また、サブスクリプションサービス「KINTO」専用の「Uグレード」も新たに設定された。これにより、顧客の多様なニーズに対応していく方針だ。

車体整備事業者としての視点

今回の一部改良は、外装の大幅な改良を含んでおり、製造時期の確定とグレード特定が非常に重要になる。特にグレードUは、KINTO専用グレードで、一般販売のグレードXに相当するが、KINTOパッケージオプションセーフティパッケージを選択した場合、先進安全装備がグレードG相当のものになる。先進安全装備によってエイミング作業が変化するため、装備内容の確認が重要となる。
ハンマーヘッドと命名された、プリウス(H6#、W6#系)やクラウンシリーズ(H3#、M3系)のデザインコンセプトをアクアにも適用した。小型車にこのデザインが似合うか否か意匠性に関する評価はさておいて、水平面にヘッドライトレンズが露出する面積が少ないのは、レンズカバーの黄変による検査の落検を防ぐ(寿命を延ばすという意味)観点から見ると歓迎すべきだろう。長く乗れる可能性がある。レンズ交換が盛んになればと考えなくもないが、ヘッドライトが高く失敗した時のリスクマージンを考えると純粋な工数だけの請求では整備事業者にとって割が合わない。そうした辺りをどうするか、考えていかねばなるまい。

車齢が伸びているなか、水平面からまともに紫外線を浴びるヘッドランプのデザインは黄変による落検を早めることになりかねない。今回の改良はそうした意味では歓迎すべきかもしれない