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自動車雹害修理のプロ集団CSI(カー ソリューションズ インターナショナル)、日本市場に本格参入 欧州の「ワン ストップ ソリューション」で高まる自然災害リスクに対応へ
2025/11/26
作業は厳格な社内認証(CSI認証)と統一された標準作業手順で高い修理品質の提供がCSI社の強み
ドイツに拠点を置く自動車損害管理の専門企業、**カー ソリューションズ インターナショナル(Car Solutions International GmbH 以後CSI社)**が、日本市場への本格参入計画を明らかにした 。CSI社は、雹害などの自然災害によって短期間に大量発生する損傷車両を、**PDR(ペイントレス デント リペア)**技術と機動性の高いオペレーションで迅速に修復することを専門とする欧州拠点の企業である 。
グローバルな実績と迅速なワントップサービス
CSI社の事業は、そのグローバルな規模感と迅速な対応力に最大の強みがある 。同社はヨーロッパ全土 をはじめ、北米及び南米(メキシコ、ブラジル)、オーストラリアなど多岐にわたる国々で事業を展開しており 、大規模な雹害に対応するノウハウを世界中で培ってきた。
同社の中核事業は、雹害により短期間で大量の損傷車両が発生した場合に、保険会社、OEM、フリート事業者などを支援することにある 。同社は、2024年に対応件数は、ヘイルセンターを28個所設置し、約40,000件の対応にあたった。
同社のサービスは、損傷評価、修理見積、PDR、脱着作業(R&I)、物流、さらには顧客対応やレンタカー手配までをカバーする 。雹害発生地にお客様の敷地内などに臨時設置する「ヘイルセンター(雹害修理センター)」では、これらの全工程を一貫して行う「ワントップ ソリューション」を提供しているため、保険会社は複数の工場を手配する手間がなく、顧客は高い利便性を享受できる 。
損傷の目視を補助するライトトンネル
先進技術に裏打ちされた高品質なPDR修理
修理の品質と効率は、先進的な評価技術と熟練技術者のノウハウに支えられている。
損傷評価には、照明とカメラで凹みを自動検出する「ビークルスキャナー」と、目視確認を補助する「ライトトンネル」が活用され 、客観的で再現性の高い、迅速な査定を実現する 。見積もりは、凹みの「個数」と「サイズ」に基づく独自の料金表(プライスマトリックス)を適用し、欧州で広く採用されているDATシステムとも統合されているため 、即時の修理費算出を可能としている 。
修理作業には、雹害修理専門の国際的なシニアPDR技術者のネットワークが動員され 、R&I専門チームと連携するチーム体制で作業を進める 。CSIは、欧州で頻発する激しい雹害への対応経験から、日本では修理不可能と判断されがちな重度損傷やアルミパネルの凹みも、特殊工具と技術を用いて修復する能力を持つ 。作業は厳格な社内認証(CSI認証)と統一されたSOP(標準作業手順)に基づき、50台でも500台でも同一プロセスで進行し、高品質を担保する 。
照明とカメラで車両の損傷を漏れなく検出するビークルスキャナー
日本市場への適応とハイブリッドモデル
CSI社は、日本でも増加傾向にある自然災害を背景に、欧州で培った経験を活かす好機と捉えている 。同社は、日本の高い品質基準に深い敬意を払いつつ 、欧州モデルを「押し付ける」のではなく、保険会社やOEM(カーメーカー)など業界の全ステークホルダーと協力し、日本の要件に合わせた最適なプロセスを構築する方針である 。
人材戦略としては、日本ではPDR技術者が少ないため、海外のシニア技術者を招聘し、選抜した日本人技術者をトレーニングする**「ハイブリッドモデル」**を採用する 。これにより、現地対応能力を補いながら、日本の技術者育成と業界全体のレベルアップに貢献する計画だ 。
CSI社は「雹害は予測不可能だが、対応まで予測不能にする必要はない」としながらも、日本の高品質文化と、自社のスピード・処理能力を融合させることで、将来の雹被害発生時にエンドユーザーへの影響を最小限に抑えることを目指している 。
■取材対応
RALF SIEGERT(ラルフ シーゲルト) CEOと、TIM JACKSTIEN(ティム ジャクスティン) Head of Operationsの両氏。
RALF SIEGERT(ラルフ シーゲルト) CEO
TIM JACKSTIEN(ティム ジャクスティン) Head of Operations
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