JOURNAL 

中国新車試乗レポート (2)

  • #その他

2026/01/30

ジーカー 009

 ジーリーの高級ブランド・ジーカーの純電動ミニバン009は、全長5.2m超の巨躯と独創的なフロントマスクが放つ圧倒的な存在感が特徴だ。

 最上位グレードでは最高出力777hpを誇り、容量108kWhのバッテリーを搭載することで1充電で702km(CLTC)を走れる。内装はマッサージ機能付きキャプテンシートを2列目に備える6/7人乗り構成で、スライドドア内側に搭載されたタッチパネルや15.6インチルーフディスプレーなど、上質な移動空間を演出する数々の装備が並ぶ。ヤマハ製20スピーカーオーディオやリラクゼーション用の“ヒーリング機能”など、五感に訴える演出も充実。

 乗り心地は高級ミニバンにしてはやや硬めなものの、0-100km/h加速3.9秒という俊足ぶりは「高級スポーティーミニバン」としての個性も確立させる。日本では2026年より1,450万円で販売開始予定だが、この価格設定がどう受け入れられるか注目だ。


シャオペンP7

 EVメーカー・シャオペンはフラッグシップセダンP7の初となるフルモデルチェンジを2025年5月に発表した。

 初代はテスラ・モデルSを意識したような丸みのあるボデーだったのに対し、2代目ではまるで近未来SF作品に登場するようなシャープなフォルムを取り入れ、細いイルミネーションで構成される灯火類もカッコ良い。上位グレードは航続距離750km(CLTC値)、最高出力586hp・最大トルク695N・mを誇るAWDで、純電動スポーツセダンにふさわしい性能を有する。意外にも5ドアなので、広い開口部を誇るリヤハッチからは実用的な一面も感じられる。

 昨今の新興EVはとりあえず足回りを硬くさせただけのモデルが多く、味付けが未熟なために車酔いがネックとなっている。一方でP7も硬いは硬いが、突き上げた際の収まりが良いため、スポーティーな足回りを体感できた。価格は日本円で約486〜575万円で、シザードア搭載モデルも設定する。


シャオミSU7 Ultra

 SU7 Ultraは電機メーカー・シャオミ初の自動車SU7のハイパフォーマンス版で、2025年2月に発売された。最高回転数2万7,200rpm、出力570hpのモーター「HyperEngine V8s」2基を含む3モーターで、最高出力1,526hp/最大トルク1,770N・mを誇る。

 ボデーも専用エアロパーツで着飾り、街中で見かけた時のインパクトは大きい。前・ダブルウィッシュボーン/後・マルチリンクにエアサスを組み合わせた足回りはSU7の最上位グレードと同じだが、一方で減衰はサーキット重視で硬め、路面から伝わる衝撃が心地良い。SU7で足りていなかった制動性能はakebono製の前・対向6-pot/後・対向4-potキャリパーとカーボンセラミックローターを採用したことで大幅に強化、実際にブレーキングを試しても充分と感じた。価格は約1,170万円となるが、購入層の大半はこの性能を持て余すことだろう。


(写真・文:中国車研究家 加藤ヒロト)