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イサム塗料、 2025年特約店研修会を開催
2025/09/16
イサム塗料(北村倍章社長、本社=大阪府大阪市)は毎年、全国の特約店を対象に研修会を開催し、今年は東京・福岡(7月5日)を皮切りに、大阪(7月12日)、名古屋(9月6日)、札幌・広島(9月13日)の全日程を終了した。
7月12日の同社・滋賀工場(滋賀県草津市)での研修会では、冒頭の挨拶で大阪支店・山𥔎支店長が、昨年11月の四度目の価格改定への理解と協力に謝意を述べ、「原材料や物流費の高騰が続く中でも、製品の安定供給を使命に企業努力を続ける」と語った。
塗料需要については、「2024年度は業界全体で前年比96.2%と減少傾向だが、2025年度の予測では100.9%とやや回復が見込まれる」と説明。特に自動車補修分野では「入庫台数の減少や人手不足、働き方改革による残業削減などで、仕事はあっても処理能力が追いついていない」と現状を分析した。
講習では、自動車補修から汎用工業製品までを幅広く紹介。現在のキーワードとして「品質向上をしながら時間・工程の短縮」を挙げ、「業界の動向をいち早くキャッチし、生産効率の向上と環境に配慮した製品の普及、販売支援にも注力していく」と述べた。

続いて、営業企画部・梅田課長が労働安全衛生法の改正と車体整備業界の動向について解説。「リスクアセスメントはすでに義務化されており、すべての塗料に対して、溶剤・水性を問わず実施が必要である」と強調。また、2025年6月1日より義務化された熱中症対策については「罰則付きの法令となる」とし、職場における熱中症対策の強化について説明した。また、業界動向では、特定整備認証の取得状況や工賃単価をめぐる車体整備業界の対応についても触れた。
その後、営業企画部・藤原主任から、同社の総合カタログがスマートフォンやタブレットから閲覧できるデジタルブックアプリ「メクリブ2」の説明があり、オフラインでも閲覧可能なアプリの使用方法や検索機能について解説した。

講習後は研修室に場所を移し、各種塗料・関連製品の紹介とデモンストレーションが行われた。
実演では、水性ベースコート「CRONOS HD」と乾燥性に優れた「ポリウレアクリヤー NB」を使い、トヨタ6X4のブロック塗装をウエット・オン・ウエット方式で実施。その品質と作業性の良さが紹介された。続いて、ポリッシャーライトを使用した磨き作業や、新製品の環境対応型スプレーパテ「ノンスチレンスプレーパテ」を大口径で高粘度塗料の塗装に適した「ビーストスプレーガン37MAGNUM」で吹き付ける実習も行われた。
また、エアゾールタイプの「ベッドライナービーストスプレー」を試し塗り板とスマートフォンケースに塗装する参加型の実習もあり、会場は大いに盛り上がりを見せた。さらに、有機則非該当の「アンダープライマーエコ」、「ピュアWSクリヤー」の4液仕様から3液仕様への変更、「PPエコブレンダー」の夏場仕様について解説があった。
最後に、ユーザーの作業環境や目的に応じた製品選びの重要性が改めて提案された。

