JOURNAL 

国交省と自研センターの関係性はもう修復不可能なのかもしれないと感じる理由

  • #トピックス

2025/04/03

あくまで筆者の個人的な見解だが、国土交通省と自研センターの関係性が悪化の一途を辿っているのではないかと懸念している。特に、3月4日に発表された「車体整備事業者による適切な価格交渉を促進するための指針」は、両者の関係に深刻な亀裂が生じていることを示唆しているのではないかと危惧している。


■指針に示された異例の対応

「車体整備事業者による適切な価格交渉を促進するための指針」は、車体整備事業者の人材確保を目的とした労務費等の価格転嫁を推進するものだが、その中で、自研センターの指数と実際の作業時間の乖離に関する対応が注目される。通常、指数に疑義が生じた場合、それを作成した企業が対応するのが一般的だ。しかし、今回の指針では、国土交通省にも情報提供窓口を設置するという措置が取られた。このことは、国土交通省が自研センターの指数に対して強い疑念を抱いていることの表れであり、両者の連携が円滑に行われていないことを示唆している。


■過去の動向からも見える不協和音

国土交通省と自研センターの関係悪化は、今回の指針以前から顕在化していた。例えば、昨年夏に発表された令和7年の概算予算要求では、修理工賃の実態調査として「事故車修理における標準作業時間の実態を調査する」ことが明記された。この調査は、業界で広く使用されている自研センターの指数を対象としていると考えられるが、国土交通省は同社に協力を求めることなく、独自に調査を行う方針を示した。このような対応は、自研センターに対する不信感の表れとも解釈できる。


■透明性の欠如と消費者の信頼

自研センターの指数は、車体整備の見積もりにおいて標準的に使用されているが、その算出根拠となる基表の内容や車両の仕上がり品質は、第三者に公開されていない。しかし、この情報の透明性の欠如は、消費者にとって整備内容や価格の妥当性を判断する上で大きな障壁となっている。

国土交通省が2024年3月に発表した「車体整備の消費者に対する透明性確保に向けたガイドライン」では、車体整備サービスの透明性確保と消費者への適切な情報提供の重要性が強調されている。もし、自研センターが指数の根拠を明らかにしない場合、指数を用いた見積もりの信頼性が損なわれる可能性がある。


■今後の展開と懸念

今後、国土交通省が独自に行う調査によって、自研センターの指数が妥当性に欠けると判断された場合、損害賠償金額の算定根拠としての信頼性も揺らぎかねない。国土交通省と自研センターの関係悪化は、車体整備業界全体に大きな影響を与える可能性がある。皆様はどう感じるだろうか?