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新型RAV4、世界初公開!2025年度内に日本発売へ

  • #一般向け

2025/05/22

トヨタは5月21日、新型「RAV4」を世界初公開した 。日本での発売は2025年度内を予定している 。新型RAV4は、ソフトウェア開発プラットフォーム「Arene」をトヨタとして初めて採用し、さらなる「安全・安心」と「移動の楽しさ」を追求した 。

「Life is an Adventure」をコンセプトに進化

1994年にクロスオーバーSUVのパイオニアとして誕生したRAV4は、今回の6代目で「Life is an Adventure」を開発コンセプトに掲げ、アクティブな生活を楽しむためのクルマを目指す 。5代目で刷新した「RAV4ならではの走り」をさらに追求し、新開発のハイブリッドシステムにより加速感を向上させた 。新時代にふさわしいデザインと最新の知能化技術により、「どこへでも行けそう」で「なんでもできそう」なクルマへと進化を遂げた 。

電動化をリードするパワートレーン

新型RAV4は、PHEV(プラグインハイブリッド車)とHEV(ハイブリッド車)をラインアップする 。PHEVには、トヨタ初となる第6世代ハイブリッドシステムをベースに、大容量駆動用バッテリーと高出力充電器対応を組み合わせた新開発プラグインハイブリッドシステムを採用した 。フロントアクスルへのシリコンカーバイド半導体採用などにより、小型・高効率化を実現し、EV航続距離は従来の95kmから開発目標値150kmまで延伸した 。モーター出力は12%向上し、RAV4らしい走破性を実現した 。また、V2H(ビークルtoホーム)にも対応し、DC急速充電により約30分で満充電の80%まで充電が可能だ(社内測定値) 。HEVモデルも、トランスアクスル、パワーコントロールユニット、電池などの改良によりモーター出力を向上させ、シームレスな加速感とダイレクトな駆動力レスポンスを実現した 。

RAV4らしさを体現するデザインと室内空間

エクステリアデザインは、「Big Foot(大径タイヤを強調)」、「Lift-up(高い走破性を想起)」、「Utility(使いやすい荷室空間)」の3点をポイントに、「どこへでも行けそう」なRAV4らしさを表現した 。インテリアは、SUVの機能性をベースに、ユーザーの使いやすさやエンターテインメント体験を可能にする空間を構築した 。インストルメントパネル上面を約40mm低く配置することで良好な視界を確保し、運転しやすさを実現した 。スマートフォンとの連携に対応するデジタルデバイスの進化と最適配置、モダンでシンプルな収納機能で使い勝手を向上させた 。

また、ディスプレイやシフトなどを一体的に配置する「アイランドアーキテクチャー」をインテリアコンセプトに採用し、操作性を向上させた 。コンソールには、スマートフォン急速充電やUSB充電を配置し、アームレストとしてもトレイとしても使えるリバーシブルコンソールボックスを採用した 。シフトパネルは、シフト、電動パーキングブレーキ(EPB)、ブレーキHOLDスイッチを集約し、運転中の視線移動や動作を最小化する 。荷室容量は従来の733Lから749Lに拡大し、リアシート折りたたみ時の角度をフラットにすることで長尺物の収納性も向上した 。

3つのスタイルで多様なニーズに対応

新型RAV4は、顧客の多様なニーズに応える3つのスタイルを提案する。

  • CORE: 街中で目を引く洗練されたデザインが特徴 。ボディ全体の塊で構成された「SUVハンマーヘッド」やバンパー一体グリルでタフさと先進性を表現する 。
  • ADVENTURE: 冒険心を掻き立てるラギッド感(武骨さ)を強調 。ワイドトレッド化、専用ホイール・アーチモール、縦比率の高い大型グリルにより、SUVらしい力強さを実現する 。
  • GR SPORT: 走りの楽しさを機能とともに表現したスポーティモデル 。モータースポーツの知見を活かし、機能美を追求したデザイン、足回りのチューニング、ボディ剛性の強化が施された 。進化したFunctional MATRIXグリル、空力性能を高める前後スポイラー、専用軽量アルミホイールの採用などにより、高い操縦安定性を実現する 。

知能化技術で「なんでもできそう」を実現

トヨタ初採用となるソフトウェア開発プラットフォーム「Arene」により、SDV(Software-Defined Vehicle)の開発が本格化する 。新型RAV4では、カスタマイズ可能なホーム画面と音声認識の応答速度・理解精度を向上させた「新世代マルチメディア」をトヨタとして初めて搭載した 。さらに、最新の「Toyota Safety Sense」を搭載し、先進機能の改良・追加が行われた 。ドライバー異常時対応システムは、路肩に退避スペースを確認できた場合に、減速後に路肩へ寄せて停車できるよう改良された(高速道路または自動車専用道路の第一走行車線走行時) 。また、従来販売店オプションだった急加速抑制機能がToyota Safety Senseに標準装備され、障害物の有無にかかわらずアクセルの踏みすぎ・踏み間違いを検知すると加速を抑制する 。Areneの採用により、今後ソフトウェアアップデートを通じて安全・安心技術の開発スピードが加速される見込みだ。

RAV4 GR SPORT(左)、RAV4 CORE(中央)、RAV4 ADVENTURE いずれもプロトタイプ