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日本ペイント、自動車向け熱可塑性樹脂大型外装部品の型内塗装を内浜化成と共同開発
塗着効率100%を実現、乾燥炉と塗装ブースが不要になり生産性向上とCO2排出量削減にも寄与
2025/03/31
日本ペイント・オートモーティブコーティングスは2025年3月3日、国内で初となる自動車向け熱可塑性樹脂大型外装部品の型内塗装(インモールドコーティング)技術を、内浜化成と共同開発したことを発表した。
内浜化成の型内塗装技術は、成形金型内に塗料を注入し、成形品の表面に塗膜を形成する塗装方法。
従来のスプレー塗装では、塗着効率は約70%だったが、今回開発した型内塗装技術は、金型内に直接塗料を注入することで、塗着効率100%を実現した。
また、従来の塗装方法は大規模な乾燥炉が必要で、乾燥時間に約1時間を要していたものを、型内塗装では金型の中で塗装が完結するため乾燥炉が不要に。また、塗料の硬化速度を1分以内に速めることで、成型時間を短縮でき、CO2排出量削減にも大きく寄与するとしている。
日本ペイント・オートモーティブコーティングスが型内塗装用に開発した無溶剤型塗料は、VOC含有量を1Lあたり4g以下に削減。さらに塗装ブースも不要となるため、CO2排出量を約60%削減することが見込まれている。
両者を組み合わせた型内塗装は、金型転写により塗膜を形成することから、一般的なスプレー塗装に比べ高い表面平滑性を実現。また、型転写による意匠再現性の高さにより、外観の不具合発生率が減少し、生産性向上にも寄与する。
加えて、スプレー塗装では実現できない様な幾何学模様やエンボス風加工などのデザインを精密に施すことも可能。ナノレベルの微細な凹凸を忠実に転写できるため、構造発色による虹色意匠発現など、従来のスプレー塗装では困難とされていたデザインも実現可能となる。
両社は今後、各自動車メーカーに対して技術提供を進め、量産車への適用を目指していく計画。
型内塗装で試作したルーフトップガーニッシュ。縦160×横1020mm