JOURNAL 最新ニュース
2.0GPa級ホットスタンプ材を用いたテーラードウェルドブランク構造のセンターピラーなどを紹介【人とくるまのテクノロジー展2023横浜:日本製鉄】
小ハニカム構造を採用した「鋼製超軽量フードコンセプト」は約30%の軽量化が可能
2023/07/06
2023年5月24~26日にパシフィコ横浜で開催された自動車技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」(主催:自動車技術会)で、日本製鉄は「サステナブル社会に対応する安全・快適な次世代自動車開発への貢献」をテーマとして出展。
車体の軽量化、衝突安全性の向上、部品・モジュールのコスト低減、および温室効果ガス排出量の削減などといったニーズに対応する先進材料、構造・機能設計、工法開発、性能評価を総合的に提案。パネル、骨格、シャシー、エンジン&駆動の各カテゴリーより、数多くの自動車部品・技術を紹介した。
「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」の日本製鉄ブース
そのうち「テーラードブランク・センターピラー」は、アッパーに2.0GPa級・板厚1.6mm、ロアーに1.3GPa級・板厚1.2mmのホットスタンプ材を用い、両者をレーザー溶接。アッパーでキャビンの変形を防ぎ、ロアーで衝撃エネルギーを吸収することで、乗員を保護する。
テーラードブランク・センターピラー
これにより、980MPa級以下の冷間成形品を用いた従来のセンターピラーに対し、レインフォースを削減し29%軽量化しつつ、ライフサイクル全体で約37%のCO2削減を実現した。
従来型センターピラー(左)とテーラードブランク・センターピラー(右)の比較図
また、「鋼製超軽量フードコンセプト」は、フードアウターに590MPa級・板厚0.4mmの高張力鋼板を用いつつ、フードインナー(通常鋼板・板厚0.4mm)に小さなハニカムが連続する構造を採用することで軽量化しつつ、必要な張り剛性と耐デント性、歩行者保護性能を確保。
鋼製超軽量フードコンセプト
フードインナーの中央に三角形状の補剛・補強部材を入れたフォルクスワーゲン・ゴルフ7のエンジンフードに対し、同じフード面積で約30%の軽量化を可能にしている。
(文・写真=遠藤正賢 図=日本製鉄)
従来型エンジンフード(左)と鋼製超軽量フードコンセプト(右)の比較図
あなたにおすすめの記事
-
スバル、新型「フォレスター」発表 ルーフに高減衰マスチック採用、フロント側方監視レーダー設定、歩行者用エアバッグ大型化で自転車にも対応
2025/04/21
-
ホンダ、「N-BOX」を一部改良し発売 カスタムにLEDフォグライト設定、新2トーンカラーも
2025/04/21
-
【速報】日車協連、東京海上日動との団体交渉結果報告をYouTubeでリアルタイム配信が決定
2025/04/18
-
ダイハツ販売会社で不正アクセス発生、従業員情報流出の可能性
2025/04/18
-
ホンダ、S660 33,696台 リコール 前輪サスペンションのダンパユニットを固定するナットのトルク管理不十分 ダンパユニットのロッドが折損し走行安定性を損なうおそれ
2025/04/18
-
ホンダ、S660 ModuloX(モデューロX) 4,531台 リコール 前輪サスペンションの樹脂製ベアリング組付方法が不適切 ダンパユニットのロッドが折損し走行安定性を損なうおそれ
2025/04/18