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ホンダ・シビック(FL1・4・5)BPのポイントは?【売りたい車図鑑】
超高張力鋼板使用部位は先代以上に拡大し骨格全体の26%に。構造用接着剤使用部位は先代の9.5倍に大幅増
2023/04/28
【BPのポイント】
現行シビックは標準モデル、e:HEV、タイプRとも、新世代プラットフォームを先代より踏襲しつつ、軽量素材の使用部位を大幅に拡大している。
骨格はフロントピラー上部~ルーフサイドメンバー、センターピラー、サイドシルなどに1500MPa級のホットスタンプ材、フェンダーエプロンやフロアクロスメンバー、ルーフクロスメンバーなどに980MPa級の超高張力鋼板を多用。骨格における980MPa級以上の高張力鋼板使用比率は26%に達している。
ホンダ・シビックの高張力鋼板使用部位。図は標準モデル(FL1)のもの
また、ラジエーターサポートとバックドアを樹脂製、ボンネットをアルミ合金製として軽量化。なおポップアップフードを先代より継続採用している。
ルーフ後端のフラッシュサーフェス化と高さ低減を主目的として樹脂化されたバックドア(上)とアルミ合金製ボンネット(下)。写真はいずれもe:HEVのもの。e:HEVのボンネット裏には運転席側にエアコンラベ
その一方で前後サスペンション取付部周辺を環状構造とし、ねじり剛性を先代より19%向上させた。
先代シビックに対する主な補強部位。図は標準モデル(FL1)のもの
さらに、構造用接着剤使用部位を先代の9.5倍に拡大することで、ハンドリングと乗り心地を同時に改善している。
構造用接着剤使用部位。図は標準モデル(FL1)のもの
現行シビックはe:HEVおよびタイプRの追加設定を前提として設計されているため、ボディ骨格に関して標準モデルに対する両者の変更点は少ない。
ただしe:HEVは、後席下にリチウムイオンバッテリーを搭載するため、周辺のフロア形状が異なるほか、取付点となるリヤクロスメンバーに補強を追加。またIPU(インテリジェントパワーユニット)と呼ばれるバッテリーユニット自体をリヤタイヤ取付点付近に横断させて締結することで、ねじり剛性を標準モデルに対し3%向上させている。
外板はタイプRがほぼ別物となっている一方、標準モデルとe:HEVとの違いは軽微。加飾の仕上げが異なる(前者はブラック、後者はグロスブラック)ほか、e:HEVのリヤバンパーロアガーニッシュにはエキパイフィニッシャーが装着されず、テールパイプも右側に向けられるなど、マフラーが目立たないよう処理されている。
ボディカラーはNH-731Pクリスタルブラック・パールとNH-977Pソニックグレー・パールが全車に設定。NH-883Pプラチナホワイト・パール、R-565Mプレミアムクリスタルレッド・パール、B-625Mプレミアムクリスタルブルー・メタリックは標準モデルとe:HEVに、B-637Pレーシングブルー・パール、NH-0チャンピオンシップホワイト、R-513フレームレッドはタイプRにのみ設定されている。
(文・写真=遠藤正賢 図=本田技研工業)
e:HEV(FL4)のボディ骨格とIPU搭載位置
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