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【農業Week:デンソー】自動車技術を応用した「自動潅水システム」と「農業用自動収穫機」を参考出品
「自動潅水システム」には新開発の土壌センサーを採用
2022/11/27
2022年10月12~14日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された、プロ用およびDIY向けツールの展示会「第12回ツールジャパン」、農業・畜産の総合展「第12回農業Week」、園芸、アウトドア、空間デザイン分野の総合展「第16回国際ガーデン&アウトドアEXPO」(主催:RX Japan。業界向け商談展のため一般・18歳未満の入場不可)。
「第12回農業Week」内の「第9回国際スマート農業EXPO」に出展したデンソーおよびデンソーアグリテックソリューションズは、自動車分野で培ったノウハウを農業に応用した開発中の技術として、「自動潅水(かんすい)システム」と「農業用自動収穫機」を参考出品した。
デンソー「自動潅水システム」のデモ機
露地および土耕ハウス向けの「自動潅水システム」では、目視では分からない土壌中の水分量、硝酸態窒素を電気伝導率で検出した農作物の養分状態、体積含水率、地温を常時センシングする土壌センサーを新開発。これに車載用の日射センサーと温湿度センサーを組み合わせ、天候を検知しつつ、さらに車載用の圧力センサーと調量バルブ(エンジン冷却水制御用バルブ)で農作地ごとのバラつきを抑えながら、適切なタイミングで適切な量を自動的に潅水する。
「自動潅水システム」に使用されている調量バルブの構造図
「自動潅水システム」は農作物や生育状態に応じてエリアごとに潅水方法を変更できるほか、各センサー類が検知した情報をタブレット端末やスマートフォンで確認し遠隔操作できるため、潅水作業の負荷を軽減しつつ農作物の品質・収穫量を安定させることが可能となる。
「自動潅水システム」に使用されているセンサー類
「農業用自動収穫機」は、農業就労人工減少・高齢化に対応しつつ工業化(24時間稼働)を実現するロボット。
デモ機として試作された大玉トマト・個採り用自動収穫機は、アームに搭載されたAIカメラで収穫物を認識し、その上にある茎を専用のハサミでカットしつつ把持、収穫箱に運搬する。なお、走行装置にクローラーを用いることで、土の上でも自動走行を可能としている。
「農業用自動収穫機」の大玉トマト・個採り用デモ機
会場に展示されたデモ機には、自己位置認識用LiDARは搭載されていなかったものの、駆動用バッテリーにホンダの着脱式可搬バッテリー「モバイルパワーパックe:」が採用されていることを確認できた。
(文・写真=遠藤正賢)
「農業用自動収穫機」のシステム構成図
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