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【農業Week:スズキ&ダイハツ工業】「モバイルムーバー」、「ドローン搭載ワンオペ化装置」、「農家専用収納BOX」を参考出品
軽商用車としてスズキ・スペーシアベースとダイハツ・ハイゼットトラックも展示
2022/11/26
2022年10月12~14日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された、プロ用およびDIY向けツールの展示会「第12回ツールジャパン」、農業・畜産の総合展「第12回農業Week」、園芸、アウトドア、空間デザイン分野の総合展「第16回国際ガーデン&アウトドアEXPO」(主催:RX Japan。業界向け商談展のため一般・18歳未満の入場不可)。
スズキとダイハツ工業はこのうち「第12回農業Week」内の「第9回国際スマート農業EXPO」に共同出展。両社の軽商用車「スズキ・スペーシアベース」および「ダイハツ・ハイゼットトラック」のほか、スズキはマルチワーク可能なロボット台車「モバイルムーバー」、ダイハツは農薬・肥料散布用「ドローン搭載ワンオペ化装置」と「農家専用収納BOX」を展示した。
モバイルムーバー。左より獣害仕様、草刈仕様、茶畑仕様。右奥はスズキ・スペーシアベース
「モバイルムーバー」はスズキと地元静岡の農業ベンチャー企業であるエムスクエア・ラボ(静岡県牧之原市)が2016年より共同開発している屋外作業用モビリティ。電動車いす用のパワートレイン・シャシーをベースとして、その上にフレームを搭載、操作方法はジョイスティック式、有線追尾式、リモコン式の3種類を用意しているため、耐久性・走破性に優れるうえ、様々な用途に対応可能となっている。
ブース内に展示されたのは、粒剤肥料・農薬を散布できる「茶畑仕様」、草刈り作業や資材の運搬が可能な「草刈仕様」、太田機器(北海道空知郡)が開発・製造しウルフ・カムイ(札幌市西区)が販売する「モンスターウルフ」を搭載し害獣を威嚇する「獣害仕様」の3種類。
この「モンスターウルフ」は狼の模型に赤外線センサーを搭載し、野生動物を検知すると、前足下部の青色LEDを点灯して狼の姿を浮かび上がらせるほか、目に赤色LED、尻尾に青色LEDを搭載し、首を左右に動かしながら強く点滅。腹部のスピーカーから約90dBの大音量で、50種類以上の狼の鳴き声をランダムに再生することにより、田畑を荒らす害獣を遠ざけ、かつ慣れさせない効果を発揮する。ブース内ではそのデモンストレーションも行われ、来場者を驚かせていた。
モバイルムーバー獣害仕様。写真は照射用青色LEDが点灯した状態
ダイハツの「ドローン搭載ワンオペ化装置」は、ハイゼットトラックの荷台中央にドローン搭載治具のほか、左側に機材収納部と農薬希釈などの作業台、右側に防水仕様のバッテリー20個を搭載できるバッテリー収納部を実装。従来は2人で作業していた農薬散布を1人で可能としている。
ダイハツ・ドローン搭載ワンオペ化装置
同じく「農家専用収納BOX」は、
・買い物かごや普通の荷物の収納スペースが欲しい
・刈払機を2台載せても、他のものが収納できるようにしてほしい
・農機具のバッテリーは濡らさずに運びたい
・でも安くしてね…
といった農家の声を反映し試作。底部を開けることで農機具バッテリーを濡れにくくしたほか、荷台の左右に「農具専用収納BOX」を搭載してもその間に刈払機を2台積めるサイズに設定している。
ダイハツ・農家専用収納BOX
「モバイルムーバー」、「ドローン搭載ワンオペ化装置」、「農家専用収納BOX」はいずれも量産化を前提に開発が進められており、いち早い販売開始が期待される、完成度の高い状態に仕上がっていた。
(文・写真=遠藤正賢)
農家専用収納BOXを荷台右側に搭載したダイハツ・ハイゼットトラック
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