JOURNAL 最新ニュース
間違いだらけの自動車修理 いしよしこれでよしwebバージョンvol,1
デリカD:5の リヤバンパー損傷に注意 ~BSR本誌抜粋企画~
2022/10/18
2019年2月15日以降の三菱デリカD:5(CV1系)のリヤバンパーの損傷診断には注意が必要だ。後側方車両検知警報システム、後退時車両検知警報システムを装備している車両にはリヤの左右端部にミリ波レーダーが装備されているのだが、リヤバンパーとの距離が近いため、ちょっとした損傷でもミリ波レーダーがダメージを受ける場合がある。このようなケースでは、ミリ波レーダーは交換となる。
このところ、キャンプや車中泊が人気を博している一方で、新車のSUVが手に入りにくいこともあって、手ごろなベース車両として同車に改めて注目が集まっている。
都市部だけでなく、キャンプ場などの未舗装道路を走る割合が高い車種でもあるので、リヤバンパーのちょっとした損傷が生じやすい車両でもある。
■バンパーの小傷を修理するはずが……
遠目にはバンパーの損傷個所が分かりにくい。リフレクターの下部に塗装の剥がれが確認できる。 この程度の傷だったため、担当したスタッフもミリ波レーダーの損傷までは想像しなかった
写真は読者から提供頂いた。仕事の依頼はリヤバンパーをぶつけてちょっと傷が入ったので、修理してほしいという依頼だった。
読者の工場スタッフも目視確認したところリヤの反射板下部のシルバー塗装部に傷があり、その他に目立つ損傷がなかったこともあり簡単なバンパー補修として仕事を受けた。
ところが、後になってリヤバンパーを取り外してみると、ミリ波レーダーが付いており、ミリ波レーダーそのものに壊れた形跡はなかったが、ステーが損傷していた。強い衝撃を受けた可能性が否定できないこともあり、リヤのミリ波レーダーごと交換した。
リヤバンパーを取り外して裏側を撮影。リヤバンパーとミリ波レーダーが干渉したとみられる
リヤにミリ波レーダーが搭載されるのは、2019年2月のマイナーチェンジ以降の一部グレード。外装がダイナミックシールドとよばれる縦型のヘッドライトが特長で、2019年2月以降のモデルか否かは外観で判断しやすい。リヤミリ波レーダーは通常モデル(標準仕様、アーバンギア含む。特別限定車を除く)で標準装備されているのはP、P Edition。 G-Power Packageはメーカーオプションで選択式。G、Mは設定がない。特別仕様車、JASPERは発行されたものすべてを確認できなかったため、あくまで参考となるが、入手できた2021年7月と同年12月のカタログではリヤミリ波レーダーがメーカーオプションで選択できた。ベース車両はGであり、ベース車両の装備選択とは異なる運用なので注意が必要だ。車両の現物がある場合は、現車のドアミラー部のインジケーターの有無で判断する方法が確実である。
以下に、一般的な一部情報から装備の有無を特定する方法を試みたが、失敗したため、注意喚起として紹介する。同車はモデルを通しての型式はCV1・2・3・4・5系が正しいところだが、2019年2月のマイナーチェンジでガソリンエンジンが廃止され、ディーゼルエンジンのみとなったため、気を付けるべき代表型式はCV1系のみとなっている。
なお、2019年2月以前にもディーゼルモデルは存在していたので、原動機でリヤミリ波レーダーの有無を絞り込めない。加えて、製造年月で判断を試みることも難しい。2019年10月までは従来モデルのガソリン車が生産されていたためだ。さらにe-Assistをヒントに絞り込む方法もまた、 同じe-Assistで仕様が異なるため難しい。
あなたにおすすめの記事
-
【続報】ダイハツ販売会社が利用するメールシステムへの不正アクセス 情報漏洩の被害なしと確認
2025/04/25
-
トヨタ、新型レクサス「ES」を世界初公開 BEVを設定
2025/04/25
-
【オートモビルカウンシル2025:マツダ、三菱、ホンダ、日産】国産車メーカー各社のデザインと技術を形成した名車の数々を披露
2025/04/24
-
【オートモビルカウンシル2024:マセラティ、BYD、ポルシェ、ディフェンダー、ケータハム、アルヴィス】インポーター各社は日本市場での最新モデル・サービスを紹介
2025/04/24
-
【オートモビルカウンシル2025:トヨタ自動車】ネッツトヨタ富山がレストアしたA70系など歴代スープラとその復刻部品を展示
2025/04/24
-
【速報】日車協連の団体交渉、東京海上と工賃単価アップなどで合意
2025/04/24