JOURNAL 

ケヰテック、補助金の採択を受けてギアの耐久性に関する研究を発表

  • #トピックス

2020/10/15

 ケヰテック(金子幸嗣社長、愛知県西春日井郡)は、2019年5月から今年6月までの間、新あいち創造研究開発補助金の採択を受けてギアの耐久性に関する研究を発表した。
 研究の目的について、「自己修復型塗料の採用など塗膜の性能が著しく向上している中、ポリッシャーの能力を高めていく必要があるが、一から設計すると時間的、経済的に多くの無駄が発生する。そこで、ギアの樹脂化などわずかな消耗品の変更や加工、被係合パーツの表面処理加工で耐久性、耐摩耗性を向上させる方法を発見するため、補助金の採択を受けて実験に臨んだ」(金子社長)。

今回、比較した4タイプのギア

 実験は、加工したギアと従来品との耐久性を摩耗度で比較するために、表面をあらかじめ3次元形状測定。その後、東海テクノ(愛知県瀬戸市)の協力の下、作製した実機耐久加速装置にそれぞれのギアを組み込んだポリッシャーを載せ、一定のサイクルで負荷を掛けて稼働させた後、再度、表面を3次元形状測定して摩耗度の違いを比較した。

3次元形状測定を用いると、色で摩耗量が分かる

 実験結果は、摩耗パーツの計測方法と摩耗実験方法は正しいと結論付けた上で、特定の樹脂ギアのほうが、金属性よりも耐久 性が良好であることを確認できた。しかし、「ポリッシャーのフィールドでの稼働時間と実機耐久加速装置上での稼働時間との、消耗パーツに関する詳しい相関関係が調べることができなかった。また、樹脂性ギアを組み込んだポリッシャーの負荷量とパターン、回転数を決定することが困難だった」と反省点を挙げた。今回の結果と反省点を踏まえて、さらに今後の研究開発に役立てていく。

東海テクノ作製の実機耐久加速装置