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日塗工、第31回塗装産業フォーラムを開催
2022/12/27
日本塗料工業会(毛利訓士会長)は12月9日、第31回塗料産業フォーラムを開催。昨年に続き、新型コロナウイルス感染対策としてWebセミナー形式での配信となった。
毛利会長は冒頭の挨拶で、「新型コロナウイルスの猛威は収まらず、昨年度は回復傾向を見せた国内塗料出荷量も、第8波の影響もあり昨年比減が続いている」とした。ロシアによるウクライナ侵攻については、「侵攻によるエネルギー価格の高騰やサプライチェーンの混乱への影響から、原材料価格の高騰といった世界経済活動への影響も無視できない」 と述べた。
また、11月6〜20日に開催された地球温暖化対策について議論する国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)にも触れ、産業界における地球温暖化対策の緊急性と重要性を改めて啓蒙した。その上で、「私たちは、世界平和が揺らぐ中、新型コロナウイルスへの感染症対策と温暖化対策を講じつつ、経済を前へ進めるという、今までに経験したことがないであろう局面に来ている。このような時こそ、塗料の存在意義や価値を改めて考え、整理する必要がある」と述べた。その後、塗料産業が直面する課題や最近のトピックスについて4セミナーが開かれた。
●化学物質法規制の最新動向
講師:経済産業省 濱口千絵氏
厚生労働省 吉見友弘氏
化管法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)の概要と政省令の改正点、労働安全衛生法の新たな化学物質規制の見直しについて紹介。
●2022年度以降のエネルギー業界動向について 〜資源価格高騰下における脱炭素経営の具体的策とは?〜
講師:UPDATER 竹野渉氏
ウクライナ侵攻の影響による天然ガス価格の高騰と連動し、国内の電力卸取引市場(JEPX)の高止まりが継続している現状を伝えた。サステナビリティ経営に再生可能エネルギーを活用するプランを提案。
●私たちは責任を果たします 〜エボニックのサステナビリティアプローチ〜
講師:エボニックジャパン 徐彩宣氏
製品の潜在的な環境への影響を評したライフサイクルアセスメント(LCA)にも着目し、バイオベースの原材料を含む製品への取り組みを解説。
●カーボンニュートラルに向けた新塗装技術について
講師:トヨタ自動車 村田亘氏
工程別のCO2排出比率で塗装工程が約3割を占めていることにも触れ、静電気を利活用した超高塗着エアレス塗装機の導入と小型化などを例に原材料、作業スペース、加工数のミニマム化推進を示した。
挨拶する毛利訓士会長
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