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    【CEATEC 2022:京セラ】白色光と近赤外光の光軸を一致させたヘッドライトによる「車載ナイトビジョンシステム」などを初出品

    暗所でも広範囲の車両・歩行者などを認識可能。小型化によるデザイン自由度向上にも寄与

    • #イベント

    2022/11/29

     2022年10月18~21日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された、IT・エレクトロニクスの展示会「CEATEC 2022」(主催:電子情報技術産業協会(JEITA))。京セラは、2027年以降の事業化を目指して開発中の「車載ナイトビジョンシステム」など、数々の新技術を初出品した。

    「車載ナイトビジョンシステム」のデモ機。従来のシステム(写真左下のモニター左側)は正面の車両と歩行者しか認識していないが、「車載ナイトビジョンシステム」(同右側)は後方左右の車両・歩行者も幅広く認識し

    「車載ナイトビジョンシステム」は、白色光と近赤外光を世界で初めて一つの素子に組み込み、光軸を一致させたヘッドライト(White-IR照明)を採用。光の当たり方に差が出ず経年変化も生じにくいため認識精度が高いうえ、ヘッドライト内の白色光をロービーム、近赤外光をハイビームとするなど、人や物に応じて配光を変化させることで、眩しさを抑えながらセンシングすることも可能とした。

    「車載ナイトビジョンシステム」のシステム構成イメージ図

     また、子会社の京セラSLDレーザー社が独自開発した、高輝度・高効率かつコンパクトな一体型パッケージのGaN(窒化ガリウム)白色光レーザーを搭載。ヘッドライトの省スペース化とデザイン自由度拡大にも寄与する、としている。

    GaN(窒化ガリウム)白色光レーザーにより照射範囲250m以上を確保

     さらに、フロントガラス上部などに搭載するRGB-IRセンサーには、独自開発のフュージョン認識AI技術を採用。可視光画像による認識結果と近赤外光画像による認識結果を単純に足し算するのではなく、可視光画像と近赤外光画像の両方から信頼性の高い領域を組み合わせて判断することで、視界の悪い環境下でも高い精度で歩行者や車両を検出可能とした。

     加えて、可視光の学習用画像から近赤外光の学習用画像を自動生成する学習データ生成AI技術を確立することで、大幅な学習データ収集コストの削減と認識能力の高精度化を両立している。

    学習データ生成AI技術の概念図

    (文・写真=遠藤正賢、図=京セラ)

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