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    R36、エアストリーム事業に着手しキャンピングカー事業を拡充

    移動する秘密基地の次なる一手

    • #トピックス

    2022/08/08

     R36(竹村一徳代表、大阪府堺市)は、米国・エアストリーム社製のキャンピングトレーラーの販売・レンタル事業に着手した。「おしゃれ空間を演出するキャンピングトレーラー販売事業」の事業計画名で事業再構築補助金の採択を受け、中古車両を購入。個人事業主をメインターゲットに車内を顧客のニーズに応じた内装にリノベーションする。
     内装に加え、アルミボデーの外装もレストア。アルミ製のボデーは外気や太陽光の影響を受けやすいため、空調設備を取り付け、保温・防音・遮熱機能を持つ塗料を内外のパネルに塗布することで、より快適に過ごせるよう車内空間を設計する。エンジン回りの整備やレストア作業には5人の専門チームが担当している。けん引して旅行する用途だけではなく、駐車場に置き休日にくつろげる空間としての利用や、社外オフィス、屋外カフェにするなど多くの活用方法を提案する。

    代表(右)竹村一徳氏、キャンピングカー担当(左)松田将和氏、トレーラー担当 堀川貴由氏

    応接スペースにも使用されているキャンピングトレーラー(エアストリーム社製)

     2003年に創業し、オートユニットという社名で保険販売代理店からスタートした同社。竹村一徳代表が2級整備士資格を持っていたこともあり、自動車検査員の有資格者の入社後、車検、整備を本格化し、徐々にレンタカー、車販へとサービスメニューを拡大した。そして2015年、レンタカー事業の車種をキャンピングカーに限定。R36に社名を変更し現在のサービスを開始した。
     RはRental(レンタル)の頭文字、36は30代半ば以降の家族層をペルソナ(仮想ユーザー)として、思い出作りの場を提供したいという想いから命名。子ども連れの家族でも安心して利用できるサービスを心掛けてきた。
     買い取り、整備、カスタムまで幅広いサービスを展開し、レンタル車両は、5台のキャンピングカーと2台のけん引型キャンピングトレーラーを保有する。長時間の運転でも快適に過ごせるよう全車にエアサスペンションを搭載し、タイヤの空気圧モニターや、ドライブレコーダーなど安全にも配慮した車両にこだわる。また、試乗会やYouTubeを通じてキャンピングカーの魅力を発信している。レンタル予約前に見学に訪れる利用客も以前より増え、関心の高まりを感じていると言う。

    7人乗りのキャンピングカー(クレソン X)

     キャンピングカー事業者の数は、「数年前まで府内で10社ほどしかなく一度は半減したが、ここ3年ほどで40社以上に増えた」。竹村代表の元にも、開業の相談などが寄せられる。それらに対しアドバイスなどのサポートは惜しまないが、近年過度にレンタル費用を安くし集客を図る業者も少なくなく、過去に国内損保会社で事故調査員をしていた経験から「価格競争に終始してしまい、自社のブランド力や技術力を安売りしてしまっているのではないか。長期的な市場形成のためにはサービス内容で競い、いたずらに価格を下げるべきではない」と危惧する。
     今後は、エアストリーム事業に加え、福祉架装したキャンピングカーの製作、レンタルを計画している。車椅子を使用する人にとって、横から乗り降りする多くのキャンピングカーは、乗りにくく車内空間も狭い。そのため、家族に迷惑を掛けてしまうのではないかと、旅行に対し消極的になってしまうという声を聞いていたこともあり、快適性について車両の内装などに改良の余地を感じていた。「たとえば、開閉式のリヤゲートで後部から車椅子のまま乗車できるようにし、車内の真ん中で過ごせるとより楽しい旅になるのではないか」など、次のアイデアはすでに温めている。


    R36Webサイト:https://r-36.jp/

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