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    日本デントショップツールズ、鈑金作業対応のグルースティックを販売開始

    デントリペアツールから粗出し作業にも耐えうる密着力をもつスティック型接着剤が登場

    • #トピックス

    2021/09/06

     日本デントショップネットワーク本部を運営するテックトレーディング(藤井寛社長)は、7月よりデントリペアツールを取り扱うCollision Glue Systems(コリジョングルーシステムズ・米国)社製品の販売を開始した。

    藤井寛社長

     取り扱うのは、鈑金の粗出し作業向けに開発された「SAGAN」、「SOLAR BLITZ」2種類のスティック型接着剤。 従来デントリペアに用いてきた同種の製品と比較し、約1.5~2倍の接着力を持ち、エクボ傷(5mm未満)からドアパネルなどに付いた広い凹み(約20×20cm)まで対応する。

    約116kgの荷重にも耐えうる接着力を有する

     鈑金の粗出し作業には、接着剤を溶かすグルーガン、溶けた接着剤を損傷個所へ接着するためのタブ、そして接着後のタブを引き出すプラーが必要となる。プラーは、足がかりに引っ掛けて引けるものであれば、チェーンプラーなどで代用可能。

     損傷個所をシリコンオフなどの脱脂剤できれいに清掃した後、溶かした接着剤を塗ったタブをボデーに取り付ける。接着剤の塗布量は、取り付け時にタブから3mmはみ出る程度を目安に、たっぷりと塗る。
     ボデーと接着剤の温度を合わせることで、密着力がより高まるため、先に損傷個所をドライヤーなどで温めておくと良い。なお温度の目安は、グルーガンから溶け出す接着剤と同じ約90℃。ただし、素材や鋼板の性質に合わせて上限を見極める必要がある。
     ボデーとタブが接着するまでの時間は、エクボ傷に用いる8mmサイズのタブであれば5秒ほど。大きな凹みを引き出すタブ(25mm×50mm)では、従来4分を必要としていたが、同製品では半分の約2分で充分に引き出せる。接着後は、従来の鈑金での粗出し作業と同様にプラーで引き出しつつ、ハンマリング作業を行うことが可能。
     接着剤を用いた場合、スタッド溶接機などを使用した時に生じる裏焼けなどへの処理を行わなくてもよい。また、補修個所の凹み範囲が狭まることでその後のパテの消費を抑える。作業完了後は、シリコンオフなどの脱脂剤を吹き付けることでタブを容易に取り外せる。

     藤井社長は「デントリペアは工具の種類や用途が一般的な鈑金作業のものとは異なるため、工程や修理できる個所に違いが生じる。しかし、デントリペアの修理技術は鈑金作業にも応用できる部分が多い。損傷具合によってはデントリペアの手法を採り入れたほうが効率が良いことも少なくない」と言う。その上で、「今回デントリペアツールから鈑金の粗出し作業にも使用できる製品が登場したことで、デントリペアの技術が今後鈑金作業にも役立つ機会が増えるだろうと予想している。様々な修理場面において、デントリペアが効率的な作業に貢献できればうれしい」と今後の普及に期待を寄せている。(木下慶亮)



    日本デントショップツールズ
    大阪府堺市西区草部750ー6
    TEL 072-273-5571
    URL https://dent-tool.shop-pro.jp/

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