JOURNAL 

    グローバルスズキ 代表取締役 鈴木克尚氏

    UV関連製品の販売を通じて、鈑金塗装工場の作業効率化に貢献

    • #インタビュー

    2021/08/07

     2001年から20年間にわたり自動車補修塗料の販売に携わってきたグローバルスズキ(兵庫県神戸市)の鈴木克尚社長。現在では、UV関連製品をメインに取り扱い、UV硬化技術のさらなる普及を目指している。その意図と今後の方針を聞いた。

    鈴木克尚社長

    ── UV製品の取り扱いを始めたのは

     2019年よりAMH Canada(エーエムエイチカナダ)の販売代理店として、片手でも扱える小型UV照射機を取り扱い始めた。これまではUV照射機だけの販売を積極的に展開していたが、現在ではUV硬化型パテとセットでの販売に切り替えている。
     現在のラインアップは、鈑金パテと仕上げパテの2種類と、照射機はハンディータイプの小型機から照射面積の広いスタンドタイプの大型機までをそろえ、パテ付けから照射機による硬化までの一連の作業をサポートできる体制を整えている。
     また、現場でUV硬化作業をどのように行っているのか実態を調べ、より生産性の上がるUV製品の紹介や、使用方法の改善を提案している。


    ──UV硬化型パテにはどのようなメリットがあるのか

     通常のパテの場合、塗膜面に赤外線を照射して熱を加えることで溶剤を揮発させ、硬化を促進させる。対して、UV硬化型パテは熱ではなく光のエネルギーで塗膜を硬化させる点が異なる。硬化時間は照射時間と距離にもよるが、従来の赤外線による熱硬化で約10~15分かかるところを、UV-LEDによる光硬化では約20秒~5分で硬化する。
     加えて、UV硬化にはセッティングタイムを必要としないため、さらに作業時間の短縮が見込める。また、UV硬化型パテはVOC(揮発性有機化合物)の排出量が非常に少ないため、技術者の健康への影響を抑えられる。


    ──どのようなユーザーにUV硬化型パテを試してほしいか

     多くの工場へ足を運んだところ、UV技術がそれほど進化していなかった時代に一度導入して痛い目を見たユーザーが非常に多かった。ぜひ、そういった経験をした工場に試してもらいたい。
     現在では、UV-A波や可視光線対応のUVパテが販売されており、なおかつそれらはスチレンが含有されていない特化則対応品である。UV照射機も水銀を使用したUV-B波やUV-C波を出すものから、人体に影響の少ないLEDライトを使用したUV-A波へと移行しており、消費電力も少ない。実演を通じて、最新のUV技術の進化を体験してほしい。


    ──今後の方針は

     さらなる流通拡大を目指し、販売代理店としてだけではなく、自社ブランド製品の開発を含めたより幅広いUV関連製品を取り扱いたい。多くの国内外のメーカーがUV硬化型パテとUV照射機を開発・販売しているが、まだ鈑金塗装工場の技術者にはUV技術が根付いておらず、当社もUV技術の普及に努めていくつもりだ。
     そのためにも、まだ最新のUV技術を体験していない工場はぜひ一声かけていただければ相談に乗りたい。工場ごとに置かれている状況が異なるだろうが、UV技術の正しい普及とともに、工場の生産性が少しでも向上するのであればうれしい。
     今後とも、UV技術の普及を通じて自動車補修業界に貢献していきたい。


    株式会社グローバルスズキ:https://www.global-suzuki.com/

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