JOURNAL 

    鈑金の可能性を広げる独自機材を開発

    カーディレクターメフ(埼玉県川越市)

    • #その他

    2022/06/10

     小江戸・川越の中心街から5kmほど離れた幹線道路の至近にあるカーディレクターメフ(松橋徹社長)。「限りある資源を大切に使うため、修理できるものはなるべく修理するのが重要」との思いから、独自開発した「パネルリペアガイダンス(PRG)」を使った鈑金修正に取り組んでいる。

    パネルリペアガイダンス(PRG)

     PRGはパネル固定と油圧式タワーを備え、パネルの角度が調整できるアクチュエーターも付属。作業時は油圧式タワーで損傷個所周辺を押しながらターンバックルで引き、インナー及びヘミング部を復元する。

    パネルは任意の角度に調整できる。バックドア以外もセット可能

     アウターパネルの凹みが弾性変形であれば、インナーがある程度修復できれば裏側から手で押すと粗出しできる。インナーの座屈は、引く力を加えつつハンマリングし、応力を抜きながら修正する。

    PRGはインナーまで損傷が及んだドアの修正に役立つ

     油圧の力を利用するため、より正確かつ省力的に修正可能。また、パネルを任意の位置で固定、損傷個所を目で見て確実にハンマリングできるのも特徴だ。考案者である松橋文雄会長は、「経験の浅い技術者でも容易に取り扱えるよう意識して開発した。こうした機材があれば人材活用においてもメリットがある」と話す。

    上に押す力と下に引く力を同時に加えつつ、インナーやヘミング部を復元する

     PRGを使って修理したことで、工賃が約40%アップしたケースもあるそうだ。部品交換よりも修理費が抑えられ、顧客にとってもプラスなのは言うまでもない。車体修正の難度が上がり続ける中でも自社の技術を活かす方法を常に考え、実行するその姿には技術者としての矜持が見えた。

    PRG紹介URL
    https://garage-market.net/

    店舗外観、考案者の松橋文雄会長

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