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BSR誌面連動企画『磨きの匠』 FILE #007 KYOTO DETAIL・中谷哲平
磨きとは「機材が働きやすいよう、いかに人が補助するかの対話」である
2025/09/12
PROFILE
中谷 哲平(なかたに・てっぺい)
KYOTO DETAIL 代表取締役
経験年数 10年以上
主な経歴 ディーラーにて長年、数え切れない数の国産・輸入車のコーティング作業に従事。その知見を活かし、磨きをはじめとしたディテーリング関連製品などを販売。
座右の銘 金儲けより価値提供
――磨き作業で意識すべきポイントや考え方について
機材の組み合わせや、ポリッシャーの運び方、バフの当て方などによって磨いた結果は千差万別となる。基本的な磨きへの姿勢として、ポリッシャー、バフ、コンパウンドに仕事をさせ、人間はそれらが最大限効果を発揮できるよう、ポリッシャーのバランスを取りながら運行方向及びスピードを調整し、研磨熱を操るという考え方を推奨したい。
その際、特に注意すべき基本事項は2つ。面で磨くことと研磨個所への圧をかけ過ぎないことである。
ダブルアクションでは、バフのエッジを使って点で磨くのではなく、磨く個所に対し必ずバフを面で付ける。バフの接地面積を広く確保し面で研磨しなければ、バフ目が不規則に付かずオーロラマークの原因となる。エッジで磨くとバフ際の決まった方向でしか傷が付かないケースが起こりうるからである。
また、ボデーから取り外したパネルをスタンドに置いて磨く際など、ポリッシャーやバフの重み以上に圧力を研磨個所にかけないよう注意する。傷を散らす意識が強くなると力を加えてポリッシャーを押しつけてしまいがち。高機能塗装の磨きでは研磨熱が塗膜に影響を及ぼす上、コンパウンドの焼き付きの原因ともなるため、不必要な力は抜いてポリッシャーの運行に専念する。
――次世代を担う若手技術者にメッセージを
自分もそうであったが、現場の技術者として見習いの時期は給料が低い。だが、真摯に作業に向き合えば、給料に加えて技術を身に付ける好機にもなる。かつて苦しみながら必死に学んだ磨きの経験や知識が今、何物にも代えがたい財産として活きているのを実感している。腐らず、むしろ「絶対に技術を盗んでやる」という意気込みで取り組んでほしい。応援している。
※ボデーショップレポート 2025年10月号に掲載
【作業実演】
トヨタ209ブラックマイカのドアとトヨタ202ブラックのボンネットの磨き
コンパウンドの特殊成分が傷内部に定着し、研磨時の摩擦熱で固まるプレミアム贅沢コンパウンド グラフェンを用いて実技。200系ハイエースの左リヤドアに付けたペーパー傷をダブルアクションポリッシャーのみの2工程で仕上げ、同じ機材と工程で、30系プリウス・ボンネットへのP320のペーパー傷も磨いた。
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